『2010 ストリートファイター』ファミコン版の発売日と魅力を解説|カプコンが手掛けた異色のSFアクション

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1990年8月8日にカプコンから発売されたファミリーコンピュータ用ソフト『2010 ストリートファイター』をご存じでしょうか。タイトルに「ストリートファイター」の名を冠していながら、対戦格闘ゲームとは全く異なる横スクロールアクションという点で、当時から異色の存在として語られてきた作品です。本記事では、発売日や対応機種といった基本情報から、ゲームの世界観、独特な操作性、登場キャラクター、海外版との違いまで、公的な情報をもとに整理してご紹介します。当時ファミコンで遊んでいた方はもちろん、後年になって存在を知った方にも、作品の全体像が伝わる内容になっています。

1.『2010 ストリートファイター』とは

『2010 ストリートファイター』は、カプコンが1990年に発売したファミリーコンピュータ用のアクションシューティングゲームです。単に『2010』と呼ばれることもあります。タイトルには同社の対戦格闘ゲーム『ストリートファイター』(1987年)の名が使われていますが、内容や世界観はシリーズとは全く異なっており、横スクロール主体のアクションに格闘要素を組み合わせたゲームとなっています。なお、本作の発売翌年にあたる1991年には、アーケードで『ストリートファイターII』が稼働を開始しており、両作は同じタイトルを冠しながらも別系統の作品として並び立つ存在となっています。

2.発売日・発売元・対応機種の基本情報

発売日は1990年8月8日、発売元はカプコン、対応機種はファミリーコンピュータです。ジャンルはアクションシューティングゲームに分類されます。開発はカプコンおよびステイタスが担当しました。ゲームデザインはアーケードゲーム『大魔界村』(1988年)を手掛けた山本尚司さんが担当し、音楽はアーケードゲーム『ストライダー飛竜』(1989年)を手掛けた民谷淳子さんが手掛けています。プログラマーには松嶋延幸さんや吉田幸司さんらが名を連ね、エグゼクティブプロデューサーは藤原得郎さんです。当時のカプコン開発陣の中でも、アーケードの人気タイトルを手掛けたスタッフが結集して制作された一本であることがうかがえます。

3.ゲームの舞台とストーリー

物語の舞台は西暦2010年、人類が新たな開拓地を求めて宇宙の惑星に移住を始めた未来です。人間と異星人が入り乱れる社会の中で、自らをサイボーグ化した犯罪者や、装甲虫と呼ばれる鎧状の生物を寄生させて力を得た「パラサイト」と呼ばれる存在が脅威となっています。プレイヤーはサイボーグ警官のケビン・ストレイカーを操作し、各惑星に潜むパラサイトたちと戦いながら真相に迫っていくSF風のアクションゲームです。近未来を舞台にした重厚な設定は、格闘ゲームの『ストリートファイター』シリーズとは一線を画す独自の世界観として作り込まれています。

4.独特な操作性とアクション要素

本作の特徴は、横スクロールアクションに格闘ゲームの要素を混ぜた独特な操作性にあります。ジャンプ中に十字キーを上に入力すると壁や物、通路につかまることができ、そこからよじ登ったり降りたりする動作が可能です。柱やたて棒などの近くでジャンプ中に横方向へ入力するとつかまることもでき、つかまった状態から反対方向に入力すると回り込む動作も行えます。垂直ジャンプ後にボタンを押すと、後方に宙返りして敵の攻撃を回避する「フリップジャンプ」という緊急回避アクションを行え、この最中は敵からのダメージを受けません。攻撃面では、前方や真上にエネルギー弾を放つ「ソニックブリッド」を基本武器とし、取得数に応じてより強力な弾を撃てるようになります。このほか、フリップシールドカプセルを取ってフリップジャンプを行うと足元にシールドが発生して敵にダメージを与えられるほか、オプションカプセルを取得すると背中に光の玉が付き援護攻撃を行ってくれる要素も用意されています。ステージ移動を急かされる場面もあり、初めて触れるプレイヤーには手強い難度として知られています。

5.全5ステージで巡る惑星の数々

ゲームは各惑星を舞台にした全5ステージで構成されており、それぞれのステージは複数のエリアに分かれています。最初の舞台となるのは西暦2010年の地球で、人間と異星人が共存する社会を描いています。続いて登場するのが、惑星の8割が熱帯性植物に覆われた森の惑星タトウィン、岩と砂で構成され強力な磁場の影響を受ける砂の惑星ダゴバ、惑星全体が水源となり大量の水を噴き出し続ける水の惑星ウォルトです。そして最終ステージとなるのが、全惑星に現れるパラサイトを生み出す元凶となっている要塞惑星マッシーニで、各所に研究中のパラサイトが配置されています。エリアを進むためには次元ドアに入る必要があり、各エリアのターゲットとなる敵を倒すことでゲージが上昇し、扉が開く仕組みになっています。

6.各惑星に立ちはだかるターゲットキャラクター

各エリアには、そのステージを象徴するターゲットキャラクターが配置されています。地球では、背中に翼型パラサイトを寄生させ空を飛ぶレッド・スティングを皮切りに、鉄球型パラサイトを操るアンドロイドのブライアン、パラサイトに寄生されていない賞金稼ぎのアンドロボーイ、放電攻撃を行うサイボーグのエレクトリック・トミーと、性質の異なる4体が続けて登場します。森の惑星タトウィンでは、頭部が植物性パラサイトと化したフラワーヘッドが種子を吐いて攻撃を仕掛けてきます。砂の惑星ダゴバでは、包帯型パラサイトを纏い瞬間移動を行うマミーと、骨型パラサイトが砂を利用して姿を変えるニドサンドマンが立ちはだかります。水の惑星ウォルトでは、硬質パラサイトを寄生させ水中を泳ぎながら体当たりを行うシーコブラが登場するなど、各惑星の環境に合わせた個性的なキャラクターが配置されている点も本作の見どころです。

7.海外版『Street Fighter 2010: The Final Fight』との違い

本作は北米でも『Street Fighter 2010: The Final Fight』のタイトルでNES用ソフトとして発売されています。グラフィックやゲーム構成はほぼそのまま流用されている一方、登場キャラクターの名前や設定、ストーリーは変更されました。海外版では、初代『ストリートファイター』から時を経て科学者となった未来のケン・マスターズが主人公として描かれ、殺された親友の仇討ちのために戦うという筋書きになっています。ただし、この未来のケンという設定は、後のシリーズ作品には引き継がれていません。同じ内容のゲームでありながら、地域によって主人公も物語も異なる作品として展開された点は、当時のローカライズ事情を知るうえでも興味深いポイントといえるでしょう。

8.発売当時のゲーム誌による評価

発売当時、ゲーム雑誌のクロスレビュー形式による評価では、40点満点中25点という結果が残されています。爽快感には欠けるものの、敵を倒して脱出する過程がパズル的に楽しめる点や、面クリア時の達成感が心地よいといった点が肯定的に評価されました。また、読者投票による評価では30点満点中17.76点となっており、キャラクター、音楽、操作性、熱中度、お買得度、オリジナリティといった項目ごとにバランスよく採点されています。細かく作り込まれたリアルなアクション表現についても、迫力があるという点で肯定的な声が寄せられていました。

9.復刻配信の歴史

『2010 ストリートファイター』はその後も復刻の機会に恵まれた作品です。2014年2月26日にはニンテンドー3DS用バーチャルコンソール対応ソフトとして配信が開始され、同年10月15日にはWii U用バーチャルコンソール対応ソフトとしても配信されました。発売から20年以上を経てもなお、当時のファンや新たなプレイヤーが手軽に遊べる形で提供されてきたことは、本作が持つ根強い人気の表れといえるでしょう。

10.まとめ

『2010 ストリートファイター』は、1990年8月8日にカプコンがファミリーコンピュータ用に発売したアクションシューティングゲームです。タイトルに「ストリートファイター」の名を冠しながら、対戦格闘ゲームとは全く異なるSF世界観と横スクロールアクションを展開する点が最大の特徴といえます。壁につかまる動作やフリップジャンプといった独自のアクション性、全5ステージにわたる惑星探索と個性的なターゲットキャラクター、そして海外版とのストーリーの違いなど、知れば知るほど奥深さが見えてくる作品です。当時のファミコンソフトに興味がある方は、この機会に本作の成り立ちを振り返ってみてはいかがでしょうか。

(出典 Youtube)


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