田代まさしのプリンセスがいっぱい【ファミコン】徹底解説|1989年発売・ヨーヨーで4人の姫を救う伝説のキャラゲーを振り返る

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はじめに|「幻のソフト」として語り継がれる、異色のタレントゲーム

※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1989年10月27日、エピック・ソニーレコードからファミリーコンピュータ向けに定価5,500円(税抜)で発売された『田代まさしのプリンセスがいっぱい』は、当時絶大な人気を誇ったタレント「マーシー」こと田代まさし氏を主人公に据えた横スクロールアクションゲームです。

開発はカービィシリーズを後に手掛けることになるハル研究所(HAL研究所)が担当し、販売はソニー系のレコード会社であるEPIC・ソニー(現:ソニー・ミュージックレーベルズ EPIC Records JAPANレーベル)が行いました。4人の姫のイメージモデルを一般公募で選ぶオーディションが話題を集めた本作は、発売後にEPIC・ソニーがゲーム事業から撤退したこと、そして後年の田代まさし氏を取り巻く一連の事件により、現在では各社の公式サイトに情報が一切記載されていない「幻のソフト」として扱われています。

本記事では、発売日・定価・開発体制といった基本情報から、ゲームシステムの詳細・オーディションの経緯・現在のコレクター価値まで、確認できた公的情報に基づいて詳しく解説いたします。


第1章|基本情報・スペック

ファミコンゲームカタログ(gamecatalog.net)・Wikipedia(Weblio辞書転載)・ピコピコ大百科・コンシューマーゲーム大辞典など複数の公的ソースで確認した基本スペックは以下の通りです。

項目詳細
タイトル田代まさしのプリンセスがいっぱい
機種ファミリーコンピュータ(FC)
発売日1989年10月27日
販売元EPIC・ソニー(エピック・ソニーレコード)
開発元ハル研究所(HAL研究所)
ジャンル横スクロールアクション
定価5,500円(税抜)
プレイ人数1人
権利表記©1989 エピック・ソニーレコード

本作に先立つこと約5ヶ月前の1989年5月26日には、同じくハル研究所の開発によるMSX2版が先行発売されています。Wikipedia・コンシューマーゲーム大辞典ともに「開発:ハル研究所、販売:EPIC・ソニー」と明記しており、開発と販売の役割分担が明確になっています。


第2章|開発元・ハル研究所について

本作の開発を担ったハル研究所は、現在では任天堂の関連会社として「星のカービィ」シリーズや「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズで広く知られる国内有数のゲームデベロッパーです。

1989年当時のハル研究所はまだ任天堂傘下ではなく、独立したソフトハウスとして様々なプラットフォームに向けてゲームを開発していました。本作の発売後、ハル研究所は任天堂の子会社となり、任天堂ブランド以外の過去のゲーム情報がサイトに掲載されなくなったため、本作の情報が現在ほとんど残されていない要因のひとつとなっています(Wikipedia記述より)。


第3章|ストーリー|ヨーヨー片手に魔界へ!マーシーの姫救出大作戦

ピコピコ大百科・Wikipedia・Weblio辞書(Wikipedia転載)で確認できるストーリーは以下の通りです。

おとぎの国に存在する城で、4人の姫たちが「魔界の女王ウルトラマージョ」によって囚われの身となってしまいます。妖精の依頼を受けた主人公マーシーこと田代まさしは、「いく!いく!プリンセスがいるところならどんなとこでもいっちゃう!」と二つ返事で姫の救出を決意し(ピコピコ大百科より)、ヨーヨーを武器におとぎの国へと乗り込みます。

救出対象となる4人の姫は以下の通りです。

モチーフ
白雪姫グリム童話
シンデレラシャルル・ペロー原作の童話
人魚姫ハンス・クリスチャン・アンデルセン原作の童話
おやゆび姫ハンス・クリスチャン・アンデルセン原作の童話

タイトルの「プリンセスがいっぱい」とは、田代まさし氏の個人的な嗜好ではなく(ピコピコ大百科が自ら記しているシュールな注釈通り)、この4人の姫がいるという意味です。


第4章|ゲームシステム詳細|ロックマン風ステージ選択と異色のトップビュー最終面

ステージ選択式のロックマン風構成

本作の大きな特徴のひとつが、4つの初期ステージを自由に選択できるシステムです。レトロゲームの説明書保管庫では「4つの初期ステージは自由に選ぶことができる。ボスを倒すと新しい武器が手に入るなど、どことなく『ロックマン』風」と評されており、カプコンの名作アクションシリーズと共通する設計思想を持っています。

デイリーゲーマーDYのプレイレポートでも「誰から救い出してもおkで、ロックマン2に似ているなぁと思った」と記されており、ステージ選択の自由度がゲームに戦略性を生み出しています。

武器・ヨーヨーの扱い

マーシーの武器は「ヨーヨー」です。Bボタンで前方に投げて攻撃します。またボスを倒すことで新しい武器を入手でき、ステージが進むにつれて攻撃の選択肢が広がります。

デイリーゲーマーDYの攻略レポートによれば「大ジャンプのコマンドが複雑すぎて、しかも成功しづらい。『飛びたい方向の十字キー+A+B』」という操作仕様となっており、この大ジャンプの難しさが本作の評価を大きく左右する要素となっています。

姫救出後の2分タイムアタック

各ステージで姫を救出した後は、城から2分以内に脱出しなければならないというタイムアタック要素が設けられています。デイリーゲーマーDYでは「姫救出後は、城から2分以内に脱出しないと最初からやり直しになってしまう。ここで大ジャンプのスキルは必須」と紹介されており、難易度を高める要因のひとつとなっています。

最終面はトップビューの『ゼルダの伝説』風

Wikipedia・Weblio辞書が一致して記述する本作最大の変則システムが、最終面の構成です。4人の姫を救出した後の最終面は、横スクロールアクションから一転してトップビュー(上から見下ろした視点)の『ゼルダの伝説』風アクションゲームに切り替わります。

同一ゲーム内で横スクロールとトップビューというまったく異なるゲームシステムが混在するという設計は、1989年のファミコンソフトとしてはやや特異な試みでした。

マルチエンディング方式

Wikipedia・コンシューマーゲーム大辞典が共に確認しているシステムとして、本作はハッピーエンド1種・バッドエンド4種の計5種類のエンディングを持つマルチエンディング方式を採用しています。全員の姫を救出できるかどうか、またその順番や条件によって結末が変化する仕組みです。

シャネルズメンバーの友情出演

レトロゲームの説明書保管庫によれば「田代だけで終わらずシャネルズのメンバーが友情出演していたりと、タレントゲームとしてはそれなりに凝っている」という特徴もあります。田代まさし氏が在籍していたバンド「ラッツ&スター(旧シャネルズ)」のメンバーがゲーム内にキャラクターとして登場するという、当時のファンには嬉しい演出です。


第5章|4人の姫のオーディション|1,107通の応募から選ばれた「プリンセス」たち

本作の発売前に最も大きな話題を集めたのが、ゲーム内に登場する4人の姫のイメージモデルを一般公募で選ぶオーディションです。

Wikipedia(Weblio辞書転載)によれば、1988年3月頃に実施されたこのオーディションでは、審査員を田代まさし氏本人・「ファミリーコンピュータMagazine」編集部・EPIC・ソニーの三者が務めました。応募総数は1,107通にのぼり、一次審査で40名に絞り込まれた後、最終的に4名が選考されました。

コンシューマーゲーム大辞典の記述によれば、選抜された4名はゲームのパッケージに名前と写真が掲載されるという特典が用意されていました。またオーディション合格者には賞金10万円のほか、ゲーム内での名前使用といった様々な特典が提供されました。

ピコピコ大百科は「そこで選ばれた”姫”4人は何とヨゥ女ばかり」というコメントも記しており、当時の時代の雰囲気を反映した結果となっていました。

ただしオーディションの審査発表からゲームの実際の発売まで長期間を要したことが、売上本数に影響したとも伝えられています(Wikipedia記述より)。


第6章|当時の評価|操作性への疑問とアイデアへの評価

本作の当時の評価はゲーム誌によって記録されています。

Wikipedia・コンシューマーゲーム大辞典が共に記録する評価として、「マル勝ファミコン」の新作ソフト体温計では5・6・5・6の合計22点(満40点と推察)という結果でした。

レビュアーからは「田代まさしを主人公に起用したアイデアはいい」としながらも「その割にギャグも多いわけでもない」という指摘がありました。また「ゲームの基礎はマリオシリーズのようだが、操作性がのんびりしていて、マリオのようなアクションは難しく新鮮さはなく、盛り上がりや驚きは少ない」「キャラクターやグラフィックはいいが、全体的に淡々としていて方向性をきちんとするべきであった物足りない作品」「ゲームはアイデアで勝負して欲しい」という評価が記録されています(Wikipedia記述より)。

なお、コンシューマーゲーム大辞典には「田代まさし本人がゲームをプレイしたがクリアできなかった」という逸話も記録されています。


第7章|「幻のソフト」となった経緯

本作が「幻のソフト」と呼ばれるようになった理由は、複数の要因が重なっています。

Wikipediaによれば、まずゲーム発売後にEPIC・ソニーがゲーム事業を撤退・廃業したこと、そして開発元のハル研究所が任天堂傘下の子会社となり、任天堂ブランド以外で発売された過去のゲーム情報がサイトに掲載されなくなったことで、各社の公式サイトから本作の情報が消えていきました。

さらに主人公となった田代まさし氏が後年に複数の事件を起こし芸能界から事実上引退したことで、各方面から本作に関する情報の扱いが難しくなりました。こうした複合的な事情から、本作の情報は現在ほとんどが公式記録から消え、コンシューマーゲーム大辞典でも「幻の作品として扱われている」と記されています。


第8章|現在のレトロゲームとしての価値

これらの事情が重なり流通数も限られていた本作は、現在のレトロゲーム市場ではプレミア価格がついています。駿河屋では「プレミア価格」と表記されており、中古買取サイトでは税込18,743円前後での取引事例も確認されています。

「幻のソフト」という希少性、ハル研究所開発という歴史的価値、そして1989年のタレントゲームという時代性——これら三つの要素が重なった本作は、レトロゲームコレクターの中でも特別な位置を占めています。


まとめ|1989年のファミコンシーンに刻まれた、唯一無二の一本

『田代まさしのプリンセスがいっぱい』は、1989年10月27日にEPIC・ソニーレコードからファミリーコンピュータ向けに定価5,500円(税抜)で発売されたアクションゲームです。開発はカービィシリーズを後に手掛けるハル研究所が担当しました。

ヨーヨーを武器に4人の姫を救う横スクロールアクション、ロックマン風のステージ選択システム、最終面でのゼルダの伝説風トップビューへの転換、マルチエンディング採用という多彩な試み、そして1,107通の応募から選ばれた姫のオーディションという話題性——様々な要素を持つ本作は、発売後の諸事情により現在では「幻のソフト」として特別な地位を得ています。

その歴史的な経緯を知った上で、レトロゲームの一ページとして本作を見てみると、1989年のゲーム業界とエンターテインメント文化の交差点を垣間見ることができる、貴重な資料でもあります。


本記事に記載の発売日・価格・開発体制・ゲームシステム・オーディション情報は、Wikipedia(田代まさしのプリンセスがいっぱいの項目)、Weblio辞書(Wikipedia転載)、ファミコンゲームカタログ(gamecatalog.net)、ピコピコ大百科、レトロゲームの説明書保管庫、コンシューマーゲーム大辞典、およびデイリーゲーマーDYに基づいております。

(出典 Youtube)


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