ナポレオン戦記(ファミコン)とは?発売日・仕様・全8シナリオを徹底解説

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1988年3月18日にアイレムが発売したファミコン用ソフト「ナポレオン戦記」を知っているでしょうか。フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトとなってヨーロッパ全土の平定を目指すシミュレーションゲームで、リアルタイムで部隊が動く独特のシステムが特徴です。この記事では発売日や定価といった基本情報から、ゲームシステム、登場する兵種、全8つのシナリオ、発売当時のレビュー評価まで、公的に確認できる情報をもとにまとめて紹介します。レトロゲームファンはもちろん、ファミコンのシミュレーションジャンルに興味がある方もぜひ参考にしてください。

1.ナポレオン戦記の基本情報

「ナポレオン戦記」は1988年3月18日、アイレムから発売されたファミリーコンピュータ用ソフトです。ジャンルはシミュレーションゲームで、定価は5,500円(税抜)でした。プレイヤーはフランス皇帝ナポレオン・ボナパルトに代わってフランス軍を指揮し、ヨーロッパ各国との戦いを勝ち抜いてヨーロッパ大陸の平定を目指します。1988年当時のファミコンシミュレーションゲームとしては、実在の歴史上の人物であるナポレオンを主軸に据え、彼が実際に指揮した複数の戦役をシナリオ形式で追体験できる点が大きな特徴でした。

発売元のアイレムは、当時からアクションやシューティングだけでなく、シミュレーションジャンルにも積極的に取り組んでいたメーカーです。「ナポレオン戦記」もその流れの中で生まれた一本であり、歴史ものシミュレーションという当時としては珍しいテーマ設定が話題を呼びました。

2.ゲームシステムの特徴:リアルタイム制の戦略シミュレーション

「ナポレオン戦記」最大の特徴は、コマンド選択式ではなく「リアルタイム制」で進行する点です。マップ上の各部隊は一定時間ごとに1マスずつ自動的に前進し、プレイヤーはその進行方向を随時変更しながら部隊を操ります。将棋や他の戦略シミュレーションのようにじっくり手番を考えるのではなく、時間の流れの中で判断を下していくスタイルのため、緊張感のあるプレイ感覚が味わえるゲームでした。

マップ上には中立部隊や兵器が置かれたマスがあり、そこに部隊を止めることで兵力を補強できます。また町のマスに部隊を留めておくと歩兵を増強することも可能です。敵部隊と接触すると自動的に戦闘が発生し、最終的に敵本拠地にいる司令官を討ち取ることでそのシナリオはクリアとなります。シナリオを重ねてラストシナリオである「ライプチヒの戦い」を勝利で終えると、エンディングを迎える構成です。

なお、一度シナリオで敗北しても即座にゲームオーバーになるわけではなく、敗者復活シナリオである「ワーテルローの戦い」をクリアすれば、敗れたシナリオに戻って再戦できる救済措置が用意されていました。歴史好きであれば分かる通り、ワーテルローの戦いは史実でナポレオンが最終的に敗北を喫した戦いであり、このシナリオ構成には史実を踏まえた工夫が感じられます。

3.登場する兵種とその役割

「ナポレオン戦記」では、複数の兵種を使い分けながら部隊を編成していく点も戦略性を高めるポイントです。それぞれの兵種には明確な役割と特性が設定されています。

歩兵は最も能力が低い代わりに数を揃えやすいユニットで、マップ上の街マスに止まることで徴用が可能です。鉄砲兵は一定時間ごとに射撃を行い敵にダメージを与えますが、弾が味方に当たってもダメージを負わないという特徴があります。砲兵も一定時間ごとに砲撃を行い、着弾地点とその周囲にいる部隊にまとめてダメージを与えられますが、命令できるのは前進と停止のみで、砲弾は味方に当たると被害が出てしまいます。さらに雨や雪といった天候時には砲撃自体ができなくなるという制限もありました。

工兵はつるはしを持ったユニットで、フィールド上の岩などの障害物を破壊する役割を担い、防御力が高いため壁役としても活躍します。騎兵は馬に乗ったユニットで、敵部隊への突撃によって突破口を開くのが主な役目ですが、前後にしか動けず途中で停止することができません。この他、歩兵よりやや高い能力を持つ下士官、攻撃・防御ともに最強クラスの能力を誇る士官が存在し、そして各部隊の要となる司令官が倒されるとその戦いは敗北となります。兵種ごとの一長一短を踏まえた部隊運用が、このゲームの戦略性を支えていました。

4.全8シナリオの流れとナポレオンの戦い

「ナポレオン戦記」はナポレオンが実際に指揮した戦役をベースにした、全8つのシナリオで構成されています。

最初のシナリオは「イタリア遠征」です。北イタリアで攻めあぐねていたフランス政府が、若きナポレオンにイタリア軍の殲滅を命じるところから物語は始まります。続く「エジプト遠征」では、外交政治の実権を握ったナポレオンが、東地中海と西インド諸島の制海権を握るイギリスの勢力を打ち崩すべくエジプトへ進軍します。

3つ目は「アウステルリッツの戦い」です。トラファルガーの海戦で敗れたナポレオンが、得意とする陸上戦での名誉挽回を図り、同盟国バイエルンへ援軍を差し向けるシナリオとなっています。4つ目の「スペイン遠征」では、制海権を奪われ海上でイギリスに勝ち目がないと判断したナポレオンが、大陸封鎖令を発令し、それに従わないスペインへ討伐の兵を挙げます。

5つ目の「オーストリア戦争」は、スペインを制圧しヨーロッパ大陸からイギリスを締め出すことに成功したものの、経済的に苦しいロシアがイギリスへの援助を求め始めたことを受け、ロシア打倒に向けた前哨戦としてオーストリアへ侵攻するシナリオです。6つ目の「ロシア遠征」では、イギリスを完全に孤立させるべく、フランス軍がロシアとの一大決戦に挑みます。

7つ目の「ライプチヒの戦い」はロシアを下したフランス軍が、オーストリアとプロイセンによる第六次対仏大同盟に帰路を阻まれ、ヨーロッパ統一のために挑む最終決戦のシナリオです。そして8つ目、敗者復活シナリオとして用意された「ワーテルローの戦い」では、敗れてエルバ島に幽閉されたナポレオンが近衛兵の手引きで島を脱出し、皇帝に復帰した後に再びヨーロッパ諸国と対峙する展開が描かれます。史実の流れを大きく踏まえたシナリオ構成となっており、歴史の知識がある人ほど楽しめる作りになっていました。

5.発売当時の評価:ファミ通クロスレビューとファミマガ通信簿

「ナポレオン戦記」は発売当時、複数のゲーム誌でレビューが行われています。「ファミコン通信」(現在のファミ通)のクロスレビューでは、満点40点中合計28点という評価が付けられました。

また「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」では、満点30点中16.11点という総合評価でした。内訳を見ると、キャラクタが2.73点、音楽が2.67点、操作性が2.53点、熱中度が2.79点、お買得度が2.58点、オリジナリティが2.81点となっており、各項目とも大きな偏りのないバランス型の評価だったことが分かります。特にオリジナリティの評価がやや高めに出ている点は、ナポレオンという実在の歴史上の人物を主役に据えたテーマ設定と、リアルタイム制の独自システムが読者に一定の新鮮さを与えていたことの表れといえるでしょう。

6.まとめ:歴史とシミュレーションを組み合わせた異色のファミコンソフト

「ナポレオン戦記」は1988年3月18日にアイレムから発売された、ナポレオン・ボナパルトの戦役を題材にしたファミコン用シミュレーションゲームです。コマンド選択式ではなくリアルタイムで部隊が進行する独自のシステム、歩兵から司令官まで役割の異なる複数の兵種、そしてイタリア遠征からワーテルローの戦いまで史実を踏まえた全8シナリオという構成は、当時のファミコンソフトの中でも異色の存在でした。

発売から長い年月が経った今でも、歴史をテーマにしたシミュレーションゲームとして語られることのある本作は、ナポレオン戦争という題材そのものに興味がある人はもちろん、当時のファミコンがどのようなシミュレーションゲームを世に送り出していたかを知りたい人にとっても、押さえておきたい一本といえます。今回紹介した発売日や仕様、シナリオの流れを踏まえて、改めて「ナポレオン戦記」の世界に触れてみてはいかがでしょうか。

(出典 Youtube)


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