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ファミコン向けに展開された『ドラゴンボールZ』シリーズは、鳥山明先生原作の人気アニメを題材に、カードを使ったバトルシステムで多くのファンを楽しませてきました。その締めくくりとなったのが、1993年8月6日にバンダイから発売された『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』です。シリーズ初のオリジナルストーリーを採用し、システム面でも従来作から大きく踏み込んだ変更が加えられており、ファミコン末期のドラゴンボールRPGとして独自の存在感を放っています。本記事では、発売日や発売元といった基本情報から、物語の舞台設定、カードバトルの仕組み、登場キャラクター、そして後年の展開までを整理してご紹介します。
1.基本情報と発売の背景
『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』は、1993年8月6日にバンダイから発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲームです。ジャンルはRPGで、ファミコン向けに展開されたドラゴンボールZシリーズの最終作という位置づけになります。1990年から続いたシリーズの集大成として、それまでのカードバトル路線を継承しつつ、ストーリーとシステムの両面で新しい試みが盛り込まれました。ファミコンの性能が限界に近づいていた時期の作品でありながら、原作の世界観をベースにしたオリジナル展開を描いている点が大きな特徴です。
2.物語の舞台とストーリー概要
本作は、セル編の後の世界を舞台にしたオリジナルストーリーが展開されます。地球の新たな神となったデンデは、生命細胞を破壊するデストロンガスという物質が地球上で増幅していることに気づきます。ミスターポポからこの異変を知らされた孫悟空たちは、地球の危機を回避するため、デストロンガスの発生装置を破壊する決意を固めます。この事件の首謀者として登場するのが、かつてサイヤ人によって滅ぼされた種族であるツフル人のドクター・ライチーです。復讐のために地球へデストロンガスを放つドクター・ライチーの野望を止めるべく、悟空たちが立ち向かっていく筋書きになっており、原作にはないパラレルワールド的な物語として楽しめる内容です。
3.カードバトルシステムの進化
シリーズ恒例のカードバトルは、本作でも中心的なゲームシステムとして採用されていますが、必殺技の発動方法に大きな変更が加えられました。これまでの作品ではBE(バーニングエナジー)やKI(気)といったポイントを消費して必殺技を発動する仕組みが基本でしたが、本作ではキャラクターごとに定められた特定のカードの組み合わせ、いわゆるアレンジメントによって必殺技を繰り出す方式に変更されています。手札の中から狙った組み合わせを揃える戦略性が求められるようになり、単純なポイント管理とは異なる駆け引きが生まれています。また、カードには従来の防御表示に代わってイベントマークが表示されるようになり、タイミングよくボタンを押すことで敵の必殺技を回避できるアクション要素も加わりました。
4.レベル制廃止という大胆な仕様変更
本作最大の特徴のひとつが、レベルという概念そのものが存在しない点です。キャラクターの強化は、経験値を稼いで数値を上げるのではなく、ストーリー中の特定のイベントを進めることでHPと使用できるカードの枚数が上昇する仕組みになっています。これにより、雑魚敵との戦闘を繰り返して地道にレベルを上げるという従来のRPG的な作業が不要になった一方で、経験値やお金という概念自体が存在しないため、ザコ戦を行う意味合いが薄れてしまったという声も見られます。育成の主軸をイベント進行に置いたことで、ストーリーを進めること自体がキャラクターの成長に直結する構成になっている点は、当時としては珍しい試みだったと言えます。
5.操作可能なキャラクターたち
プレイヤーが操作できるキャラクターとして、孫悟空、ベジータ、ピッコロ、孫悟飯、そして未来から来たトランクスが用意されています。トランクスは前作までオート操作のキャラクターでしたが、本作からは自分の意思で操作できるようになりました。HPは控えめで使用できる必殺技の数も少なめですが、攻撃力の高さが持ち味です。クリリンやヤムチャといった仲間たちはサポート役として物語に関わり、パーティ全体としての戦略の幅を広げています。それぞれのキャラクターに専用のアレンジメントが設定されているため、誰を主軸にして戦うかによってプレイの手触りが変わってくる点も本作の魅力のひとつです。
6.敵キャラクターとオリジナル要素
本作に登場する敵は、原作でおなじみのフリーザ、ターレス、スラッグ、クウラといったキャラクターがゴースト戦士という形で立ちはだかる構成になっています。過去の強敵たちが姿を変えて再登場する演出は、シリーズを追ってきたファンにとって見応えのある要素です。さらに隠しボスとしてハッチヒャックという敵兵器が登場するなど、原作には存在しないオリジナルの敵キャラクターも用意されています。首謀者であるツフル人のドクター・ライチーを筆頭に、本作ならではの敵軍団が物語に緊張感を与えており、シリーズ初のオリジナルストーリーという触れ込みにふさわしい内容に仕上がっています。
7.ゲームとしての評価と難易度
本作は発売当時、シリーズを通してカードバトルシステムに慣れ親しんだファンから一定の支持を集めた作品として知られています。特にアレンジメントによる必殺技発動の仕組みは、単純な数値管理ではなく手札の組み合わせを考えるという新しい楽しみ方を提示しており、シリーズのマンネリ化を防ぐ工夫として評価されています。一方で、序盤は使用できるカードの種類が限られているため難易度が高めに感じられるという声もあり、じっくりと手札を育てながら進めていく忍耐強さが求められる作品でもあります。経験値やお金の概念がないぶん、ストーリーを進めること自体が攻略の軸になっている点は、当時のRPGとしては異色の設計と言えるでしょう。
8.OVAおよびプレイディア版との関係
本作の発売にあわせて、攻略ビデオという位置づけのOVA『公式ビジュアルガイド ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』も制作されました。上巻は1993年7月23日、下巻は1993年8月25日にそれぞれ発売されており、ゲームのストーリーをベースにしたアニメーションとして展開されています。BGMにはゲーム内の楽曲がベースとして使われており、ゲームとの世界観の一体感を意識した作りになっています。その後、1994年にはバンダイのプレイディア向けに『ドラゴンボールZ 真サイヤ人絶滅計画』が発売されました。地球編と宇宙編に分かれたマルチストーリー形式のビデオゲームとして展開され、OVAの映像がそのまま収録されている点も見どころです。ファミコン版のストーリーやキャラクター設定を土台にしながら、後年のハード向けに新たな形でリメイクされた作品といえます。
9.まとめ
『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』は、1993年8月6日にバンダイから発売された、ファミコン向けドラゴンボールZシリーズの最終作です。シリーズ初のオリジナルストーリーを採用し、必殺技をカードの組み合わせで発動するアレンジメントシステムや、レベル制を廃止したイベント主導の成長システムなど、それまでのシリーズ作品とは一線を画す仕様変更が随所に盛り込まれています。原作でおなじみの敵キャラクターがゴースト戦士として再登場する演出や、ツフル人のドクター・ライチーという新たな敵の存在も、本作ならではの見どころです。OVAやプレイディア版といった関連作品を含めて振り返ることで、ファミコン末期におけるドラゴンボールRPGの到達点を改めて感じられる作品と言えるでしょう。
(出典 Youtube)
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