はじめに|「トレンディな戦隊」のゲーム化作品
※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。
1991年12月21日、エンジェルからファミリーコンピュータ向けに定価6,600円で発売された『鳥人戦隊ジェットマン』は、同名のスーパー戦隊シリーズ特撮テレビドラマを題材とした2D横スクロールアクションゲームです。
原作の「鳥人戦隊ジェットマン」は、スーパー戦隊シリーズの第15作。それまでの戦隊ものとは一線を画した恋愛模様や群像劇を取り入れ、「戦うトレンディドラマ」とも称された名作です。本作はその人気を背景に、テレビ放送中の1991年末にゲーム化されました。
ゲームの開発を手がけたのはナツメ。名曲として知られるオープニングテーマを完全再現したオープニング、そしてスーパーロボット「グレートイカロス」への合体変形シーンの演出は完成度が高く、原作ファンのテンションを大いに高める出来栄えとなっています。本記事では、基本情報からゲームシステム・原作ドラマ・評価まで詳しく解説いたします。
第1章|基本情報・スペック
複数の公的ソースで確認した基本スペックは以下の通りです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| タイトル | 鳥人戦隊ジェットマン |
| 機種 | ファミリーコンピュータ(FC) |
| 発売日 | 1991年12月21日 |
| 発売元 | エンジェル |
| 開発 | ナツメ |
| ジャンル | アクション(2D横スクロールアクション) |
| 定価 | 6,600円 |
| プレイ人数 | 1人 |
| 権利表記 | ©1991 TV ASAHI・TOEI ©ANGEL 1991 |
発売元のエンジェルは、バンダイ系列のブランドとして知られ、キャラクターゲームを中心に展開していました。開発を担当したナツメは、独自の技術力で良質なアクションゲームを多く手がけたことで知られるメーカーです。権利表記には「TV ASAHI(テレビ朝日)」「TOEI(東映)」の名が記されており、原作の権利元が明示されています。
第2章|原作「鳥人戦隊ジェットマン」について
本作を理解するために、まず原作の特撮ドラマについて解説いたします。
「鳥人戦隊ジェットマン」は、1991年2月15日から1992年2月14日まで、テレビ朝日系列で毎週金曜17時30分から17時55分に全51話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマです。スーパー戦隊シリーズの第15作にあたります。
物語は、侵略者「次元戦団バイラム」と戦うため、バードニックウェーブという特殊なエネルギーを浴びて超人的な力を得た5人の若者が、戦士ジェットマンとなって戦う日々を描いています。本作の大きな特徴は、それまでのスーパー戦隊にはなかった恋愛模様や人間ドラマを前面に押し出した点にあります。チーム内で三角関係のもめ事が起こるなど、当時流行していたトレンディドラマの要素を取り入れた斬新な作風で、「戦うトレンディドラマ」とも称されました。
視聴率不振だった前作『地球戦隊ファイブマン』での反省を踏まえ、マンネリ打破の新機軸を取り入れた本作は、シリーズ存続の窮地に立たされていたスーパー戦隊シリーズにとって大きな転機となった作品としても知られています。
特に異彩を放ったのが、一匹狼のアウトローでブラックコンドルに変身する結城凱というキャラクター。それまでのスーパー戦隊にはなかなか見られない大人びたキャラクター性で、多くのファンに強い印象を残しました。
なお、本作ゲームが発売された1991年12月は、原作ドラマがまさに放送中の時期にあたります。
第3章|5人の戦士たち|キャラクターと武器
本作には、原作でおなじみの5人の戦士が登場します。各キャラクターはライフ(体力)や武器が異なり、それぞれに特徴があります。
| 戦士 | カラー | 武器 | ライフ |
|---|---|---|---|
| レッドホーク | 赤 | 剣(ブリンガーソード) | 8 |
| ブラックコンドル | 黒 | 剣(ブリンガーソード) | 8 |
| イエローオウル | 黄 | パンチ(ウイングガントレット) | 7 |
| ホワイトスワン | 白 | 銃(バードブラスター) | 6 |
| ブルースワロー | 青 | 銃(バードブラスター) | 6 |
レッドホークとブラックコンドルは剣を武器とし、ライフも8と高めで、近接戦闘に優れています。イエローオウルはパンチ(ウイングガントレット)を武器とし、ライフは7。ホワイトスワンとブルースワローは銃(バードブラスター)を武器とする遠距離タイプで、ライフは6となっています。
ジャンプ力・歩く速度・キック・全画面攻撃は5人共通です。プレイヤーは自分のプレイスタイルに合わせて戦士を選択し、ステージを攻略していきます。
第4章|ゲームシステム詳細|戦士選択と巨大ロボ戦
ステージ選択と戦士選択
本作は、5つに分かれたステージ(AREA A〜E)を攻略していく構成です。各ステージの開始時には、5人の戦士の中から1人を選択して出撃します。攻略するエリアの順番も任意に選べるため、自分の好きな順序で進めることができます。
5つすべてのエリアをクリアすると、最終ステージへと進みます。
キャラクターの復活システム
本作のユニークなシステムが、キャラクターの体力管理です。操作中の戦士のHPがなくなると、そのステージをクリアするまでその戦士は再び使用できなくなります。そして全員のHPがなくなるとゲームオーバーとなります。
ただし、1ステージをクリアするとやられた戦士も復活するため、5人の戦力をうまくやりくりしながら進めていく戦略性があります。一方で、ボス戦で負けると一発でゲームオーバーとなる厳しい仕様もあり、緊張感のあるバランスとなっています。
スカイアタック(全画面攻撃)
5人の戦士は、通常の武器攻撃のほかに、画面内の敵を一掃できる「スカイアタック」(全画面攻撃)を使うことができます。スカイアタックの使用は基本的に1回のみですが、アイテムを取得すれば再び使用が可能になります。ピンチの場面で使う切り札として、重要な役割を果たします。
巨大ロボ「グレートイカロス」での戦闘
各エリアの最後には、巨大化した次元獣(巨大次元獣・巨大バイオ次元獣)が待ち受けています。これらの巨大な敵とは、スーパーロボット「グレートイカロス」に乗り込んで戦います。
巨大ロボ戦は、横スクロールアクションとは異なる1対1の格闘ゲームのような形式で展開されます。登場する敵には、カガミジゲン、カメラジゲン、バスジゲンといった原作でおなじみの次元獣たちがいます。なお、操作できるのはジェットマン側の「グレートイカロス」のみで、巨大な敵側を操作することはできません。
バーサスモードと隠し難易度
タイトル画面には「バーサスモード」が用意されていますが、これは2P対戦ではなく、ロボでの戦闘(CPU戦)を行うモードです。また、本編をクリアした後に表示されるコマンド(AとBを同時に押したままスタート)を入力すると、難易度HARD・VERY HARDで遊べるようになるという、やり込み要素も用意されています。
第5章|本作の魅力|OPと合体シーンの完成度
本作の最大の魅力として、多くのプレイヤーが挙げるのが、オープニングと合体変形シーンの演出の完成度の高さです。
原作の名曲として知られるオープニングテーマを、ファミコンの音源で完全再現したオープニングは、原作ファンのテンションを一気に高めてくれます。また、スーパーロボット「グレートイカロス」への合体変形シーンも、ファミコンのグラフィックでカッコよく描かれており、見応えのある演出となっています。
「これさえ見ればゲーム本編は特にプレイしなくてもいい」とまで評されるほど、これらの演出は高く評価されています。キャラクターゲームとして、原作の世界観と魅力をファミコンで再現することに力を注いだ作品といえます。
第6章|ゲームとしての評価
本作のゲーム本編については、評価が分かれる面もあります。
オープニングや合体シーンの演出は高く評価される一方で、「キャラクターの特徴をあまりうまく活かせていない」という指摘もあります。5人の戦士それぞれに武器やライフの違いはあるものの、その個性がゲームプレイに深く反映されているとは言い難い面があり、この点が惜しまれるところです。
とはいえ、横スクロールアクションとしての基本的な作りはナツメらしく安定しており、ステージ選択や戦士の使い分け、巨大ロボ戦といった多彩な要素を楽しむことができます。原作ドラマのファンにとっては、5人のジェットマンを操作して次元戦団バイラムと戦えること自体が大きな魅力であり、キャラクターゲームとして十分に楽しめる内容となっています。
第7章|現在のレトロゲームとしての価値
本作は現在、レトロゲーム市場でプレミア価格がついているソフトのひとつです。
駿河屋などの中古販売サイトでは、箱・説明書付きの完品が40,000円を超える価格で取引されている事例も確認されており、大きく価格が高騰しています。一方、ソフト単体であれば数千円程度で流通している場合もあります。
価格高騰の背景には、1991年末というファミコン後期の発売で流通量がそれほど多くなかったこと、そして原作「鳥人戦隊ジェットマン」が、スーパー戦隊シリーズの中でも特に根強い人気を誇る作品であることが挙げられます。原作ドラマは「戦うトレンディドラマ」として今なお語り継がれる名作であり、そのゲーム化作品である本作も、特撮ファン・レトロゲームファンの双方から注目を集めています。
まとめ|原作愛あふれる、ナツメ開発の戦隊アクション
『鳥人戦隊ジェットマン』は、1991年12月21日にエンジェルからファミリーコンピュータ向けに定価6,600円で発売された2D横スクロールアクションゲームです。スーパー戦隊シリーズ第15作にして「戦うトレンディドラマ」と称された人気特撮ドラマを、ナツメの開発により再現した作品です。
5人の戦士を使い分けてAREA A〜Eを攻略する構成、画面内の敵を一掃するスカイアタック、そしてスーパーロボット「グレートイカロス」での巨大ロボ戦——多彩なゲームシステムを備えながら、何よりも名曲オープニングの完全再現と合体変形シーンの演出が光る一本です。ゲーム本編の評価には賛否がありますが、原作ファンにとっては5人のジェットマンを操作してバイラムと戦える魅力的なキャラクターゲームといえます。現在はプレミア価格がついている希少なソフトですが、スーパー戦隊シリーズの歴史とファミコンキャラクターゲームの一例として、注目に値する作品です。
本記事に記載の発売日・価格・ゲームシステム・原作情報・評価は、Wikipedia(鳥人戦隊ジェットマンの項目)、ファミコンゲームカタログ(gamecatalog.net)、ピコピコ大百科、ピクシブ百科事典、髭人ブログ、レトロゲームの説明書保管庫、歌う猫のゲーム備忘録、電撃オンライン、だんぼーるはうすinブログに基づいております。
(出典 Youtube)
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