ダブルドラゴン【ファミコン版】徹底解説|1988年発売・アーケードの傑作はなぜ「別物」になったのか

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はじめに|「シングルドラゴン」と揶揄されながらも愛された一本

※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1988年4月8日、テクノスジャパンからファミリーコンピュータ向けに定価5,800円(税別)で発売された『ダブルドラゴン』は、前年1987年にアーケードで大ヒットを収めた同名タイトルの家庭用移植版です。

アーケード版の最大の魅力のひとつだった2人同時プレイが削除されたことから、BEEPのコラムで「つまり”シングルドラゴン”です」とウィットをもって表現されたほか、コンティニュー機能の削除・ストーリーの改変・最終ボスの変更など、アーケード版から大幅に異なる内容となっています。

しかし一方で、ファミコン版独自の要素として「レベル制」「2P対戦モード」「オリジナル敵キャラクター・チン・タイメイ」などが追加され、ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計31点(満40点)を獲得してシルバー殿堂入りを果たした、独自の完成度を持つ作品でもあります。

本記事では、ファミコン版の基本情報からゲームシステムの詳細・アーケード版との相違点・評価まで、確認できた公的ソースに基づいて詳しく解説いたします。


第1章|基本情報・スペック

RETRO GAME CATALOG・絶対SIMPLE主義・Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)・BEEPなど複数の公的ソースで確認した基本スペックは以下の通りです。

項目詳細
タイトルダブルドラゴン(DOUBLE DRAGON)
機種ファミリーコンピュータ(FC)
発売日1988年4月8日
発売元テクノスジャパン
ジャンルアクション(ベルトスクロールアクション)
定価5,800円(税別)
プレイ人数1人(2P対戦モードあり)

なお本作の版権は現在アークシステムワークスが保有しており(Wikipedia・ダブルドラゴンシリーズの項目より)、Wii・Wii U・3DS向けバーチャルコンソールによるデジタル配信も行われていました。


第2章|アーケード版との関係|1987年のジャンル確立作から家庭用へ

ファミコン版の原作となるアーケード版『ダブルドラゴン』は、1987年にテクノスジャパンが開発しタイトーが稼働を担当したベルトスクロールアクションゲームです。「ベルトスクロールアクションゲームというジャンルを確立させた」(Wikipedia記述より)歴史的な一本として知られています。

ファミコン版が発売された1988年4月は、アーケード版の稼働開始から約1年後のタイミングです。当時のゲームセンターで圧倒的な人気を誇っていたアーケード版の家庭用展開として大きな期待を集めましたが、ファミコンの性能的制約と開発上の判断から、アーケード版とは「業務用とは完全に別物になってしまった」(Wikipedia記述より)内容となりました。


第3章|ストーリー|マリアンを救え——ただし最後の敵はジミー

アーケード版のストーリー(参考)

アーケード版では、双截拳の使い手であるビリー・リー(1P・ジミーの弟)とジミー・リー(2P・ビリーの兄)の兄弟が、悪のギャング集団「ブラック・ウォリアーズ」にさらわれたビリーの恋人マリアンを救出するために戦います。アーケード版のビリーは金髪・青い服、ジミーは茶髪・赤い服のデザインです。

なおファミコン版ではキャラクターの髪色も変更されており、Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)によればビリーの髪色は赤茶色となっています。ジミーの髪色については、オープニングデモでは青色で描かれていますが、実際のゲームプレイ中は金髪に近い色で表示されています。

ファミコン版のストーリー変更点

ファミコン版でもマリアンの救出という基本軸は引き継がれていますが、最大の相違点として「ジミー・リーが最終ボスとして登場する」という根本的なストーリー改変が行われています(Wikipedia・ダブルドラゴン1987年のゲームの項目、レトロゲームの説明書保管庫より)。

アーケード版の最終ボスは「ウィリー」(ブラック・ウォリアーズの首領)でしたが、ファミコン版ではウィリー撃破後にジミーが登場し、マリアンをめぐってビリーと対決するという結末になっています。


第4章|ゲームシステム詳細|レベル制という独自の成長要素

レベル制の導入

ファミコン版最大の追加要素が「レベル制」です。Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)に「戦い方によって使用できる技の数が増えていくレベル制が導入された」と明記されており、ゲームを進めて戦闘を重ねることで使える技が増えていく成長システムとなっています。

これはアーケード版にはなかった要素であり、ファミコンRPGが全盛だった1988年の市場に合わせた設計と評価されることもあります。

使用できる技(レベルアップで習得)

古今ゲーム録のレビューで確認できる技の一例として、肘打ちが特に使いやすい必須アクションとして紹介されています(「ひじ打ちがとにかく使いやすく、必須アクションに近い」・レトロゲームの説明書保管庫より)。

2P対戦モード

1人プレイ専用という制約がある一方、ファミコン版には「2P対戦モード」が追加されています。Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)によれば「2P対戦モードでリー兄弟以外のキャラクターが選べる(ただし同キャラクター戦のみ)」という仕様です。アーケード版の「協力プレイ」から「対戦プレイ」へという方向転換は、当時のファミコン市場における対戦ゲームの需要を意識したものと考えられます。


第5章|アーケード版からの主な変更点一覧

Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)・ダブルドラゴンシリーズWikipedia・BEEPのコラムで確認できる主な変更点をまとめます。

削除された要素

2人同時プレイ:アーケード版の最大の特徴であった2人同時プレイが削除され、1人プレイ専用になりました。BEEPのコラムが「”シングルドラゴン”」と表現した通り、本作を語る上で最も多く言及される変更点です。ただし2P対戦モードは追加されています。

コンティニュー機能:アーケード版にあったコンティニュー機能が削除されています。

顔違いのボスキャラクター:アーケード版に登場していた「頭替えのボスキャラクター」(同じグラフィックのキャラクターを顔や色違いで使い回したもの)が削除されています。

変更・追加された要素

レベル制の導入:前述の通り、戦闘を重ねることで使える技が増えるレベル制が追加されました。

オリジナル敵キャラクター「チン・タイメイ」:アーケード版には登場しない中国拳法家のオリジナル敵キャラクターとして「チン・タイメイ(Chin Taimei)」が追加されています。なお、チン・タイメイはその後の続編『ダブルドラゴンII』のアーケード版にも逆輸入的に登場しており(ただしII では棒術使いになった)、ファミコン版が生み出したキャラクターがシリーズ展開に影響を与えた実例です(Wikipedia・ダブルドラゴンシリーズの項目より)。

最終ボスの変更:アーケード版の最終ボス「ウィリー」から、ファミコン版では「ジミー・リー」に変更されています。


第6章|各ミッションのステージ構成

古今ゲーム録のプレイレビューおよびWikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)で確認できるステージ構成の概要は以下の通りです。

アーケード版と同じく複数のミッション(ステージ)で構成されており、スラム街的な屋外エリア・洞窟・森林地帯などを経て最終ステージへと向かいます。

古今ゲーム録の攻略記事では「洞窟の穴を通り過ぎてしまうとループして、もう一度森林地帯を攻略することになるので注意」という攻略情報が記されており、ステージ構造の把握が攻略の鍵であることがうかがえます。


第7章|発売当時の評価|シルバー殿堂入りの実力

Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目)で確認できる当時のゲーム誌評価は以下の通りです。

ファミコン通信クロスレビュー:合計31点(満40点)を獲得し、シルバー殿堂入りを達成しています。

ファミリーコンピュータMagazine読者投票「ゲーム通信簿」:20.81点(満30点)という評価でした。

同誌1991年5月10日号の「ファミコンロムカセット オールカタログ」(Weblio辞書・Wikipedia転載より確認)では「アーケード版では可能であった2人同時プレイが『残念ながらファミコン版にはない』と指摘しているが、『しかし、あの面白さは失われていない』と肯定的に評価された」という記録が残っています。

2人プレイの削除という最大の制約を指摘しながらも、ゲームとしての面白さは別物として評価されたという記録は、本作がアーケード版の代替品ではなく独自のゲームとして成立していたことを示しています。


第8章|現在のプレイ環境と入手状況

バーチャルコンソールでの配信

絶対SIMPLE主義のレビュー記事(RETRO GAME CATALOG)でも言及されている通り、アークシステムワークス(現・版権保有会社)によってWii・Wii U・3DSのバーチャルコンソールでデジタル配信が行われていました。

現在のレトロゲーム市場での状況

ファミコン版は発売から35年以上が経過した現在でも、テクノスジャパンの代表作として根強い人気があります。中古市場では定価5,800円(税別)に対してソフト単体は比較的手頃な価格で流通していることが多い一方、箱・説明書付き完品はやや高めの傾向があります。


まとめ|「別物」だからこそ生まれた独自の魅力

『ダブルドラゴン』ファミコン版は、1988年4月8日にテクノスジャパンから定価5,800円(税別)で発売されたアクションゲームです。1987年のアーケード版から2人同時プレイ・コンティニュー機能が削除され、最終ボスがジミー・リーに変更されるなど「アーケード版とは完全に別物」とも評される内容ながら、レベル制の導入・チン・タイメイというオリジナル敵キャラクターの追加・2P対戦モードという独自要素で新たなゲーム体験を提供しました。

ファミコン通信クロスレビュー31点・シルバー殿堂入りという評価が示すように、アーケード版の名声に依存しない独立したゲームとしての完成度を、当時のゲームファンは高く評価していました。ベルトスクロールアクションというジャンルの原点として、またテクノスジャパンの代表作として、レトロゲームの歴史を語る上で欠かせない一本です。


本記事に記載の発売日・価格・ゲームシステム・評価情報は、Wikipedia(ダブルドラゴン1987年のゲームの項目・ダブルドラゴンシリーズの項目)、Weblio辞書(同Wikipedia転載)、BEEP公式ブログ、RETRO GAME CATALOG、絶対SIMPLE主義、レトロゲームの説明書保管庫、古今ゲーム録に基づいております。

(出典 Youtube)


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