はじめに|今度の敵は宇宙人!ファミコン末期に放たれた意欲作
※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。
1992年7月31日、ハドソンからファミリーコンピュータ向けに発売された『高橋名人の冒険島III』は、高橋名人を主人公とした横スクロールアクションゲームシリーズのファミコン版第3弾です。
前作『冒険島II』(1991年)の発売からわずか1年余りというスピードで送り出された本作は、「今度の敵は宇宙人」というキャッチーな設定を引っ提げて登場しました。UFOに乗ってアドベンチャーアイランドに侵攻した宇宙人たちからティナを救い出すというストーリーは、恐竜時代の敵が相手だった前作から大きくSF方向へとシフトしたものです。
前作で好評を博した恐竜システムやアイテムストックを引き継ぎながら、「伏せる」アクションの追加、新武器ブーメランの登場、新しい恐竜「トリケ」の参戦など複数の新要素を盛り込み、シリーズをさらに進化させた一本です。本記事では、基本情報からゲームシステムの詳細・シリーズ内での位置づけ・その後の展開まで、詳しく解説いたします。
第1章|基本情報・スペック
Wikipedia・マグミクス・ピコピコ大百科・レトロゲームの説明書保管庫など複数の公的ソースで確認した基本スペックは以下の通りです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| タイトル | 高橋名人の冒険島III |
| 機種 | ファミリーコンピュータ(FC) |
| 発売日 | 1992年7月31日 |
| 発売元 | ハドソン |
| 開発 | ハドソンソフト |
| ジャンル | 横スクロールアクション |
| プレイ人数 | 1人 |
| 権利表記 | ©1992 ハドソン |
北米での海外版タイトルは「Adventure Island III」です。本作は1992年という時点でファミコンが末期を迎えていた時期の発売であり、Wikipediaの記述でも「発売された時期にはスーパーファミコンが既に話題の中心となっていた前年の発売からさらに市場が変化しつつあった頃」と位置づけられます。
第2章|シリーズにおける位置づけ|ファミコン「年1本ペース」の一翼を担った作品
冒険島シリーズのファミコン版の流れを整理すると、以下の通りです。
| 発売年 | タイトル |
|---|---|
| 1986年9月12日 | 高橋名人の冒険島(第1作) |
| 1987年6月5日 | 高橋名人のBUGってハニー(スピンオフ) |
| 1991年4月26日 | 高橋名人の冒険島II(正統続編) |
| 1992年7月31日 | 高橋名人の冒険島III(本作) |
| 1994年6月24日 | 高橋名人の冒険島IV(シリーズ最終FC作) |
レトロゲームの説明書保管庫の解説にある通り、本作以降ファミコンで「高橋名人シリーズはファミコンで年1ペースで発売されることになる」流れの起点でもありました。スーパーファミコンへの移行期にあえてファミコンでシリーズを継続したことは、ハドソンのファミコン市場への継続的なコミットメントを示すものでした。
第3章|ストーリー|突然現れたUFO、そして三度さらわれたティナ
マグミクスの記事(2020年7月31日付)および Wikipedia で確認できるストーリーは以下の通りです。
前作でベルゼバフの侵攻を退け、ティナを救い出した高橋名人。アドベンチャーアイランドに再び平和が戻り、仲間の恐竜たちとのどかな日々を送っていました。
そんなある日、突如として謎のUFOがアドベンチャーアイランドに現れます。UFOに乗ってきた宇宙人たちは島への侵略を開始し、あろうことか今度もティナがさらわれてしまいます。地球征服を狙う宇宙人たちとの戦いに立ち向かうため、高橋名人は仲間の恐竜たちと共に再び旅立ちます。
前作の敵が地底から来た侵略者「ベルゼバフ」だったのに対し、今作の敵は宇宙からやってきた存在です。「今度の敵は宇宙人」という設定変更はシリーズ最大の驚きのひとつであり、マグミクスの発売記念記事でも「突如現れたUFOにヒロイン・ティナをさらわれた高橋名人は、仲間の恐竜たちと共に地球征服を狙う宇宙人たちとの戦いに赴きます」と紹介されています。
第4章|前作からの新要素|「伏せる」「ブーメラン」「トリケ」
Wikipedia(高橋名人の冒険島の項目)で明確に確認できる、本作で新たに追加された要素は以下の3点です。
新アクション「伏せる」
本作では主人公のアクションレパートリーに「伏せる」が追加されました。低い障害物や敵の攻撃をやり過ごすために使えるこのアクションは、前作までにはなかった回避手段として戦略の幅を広げています。
新武器「ブーメラン」
石斧に代わる新武器として「ブーメラン」が登場しました。投げると弧を描きながら戻ってくる軌道が特徴で、石斧とは異なる攻撃パターンを持っています。場面に応じて武器を使い分ける戦術的な遊びが生まれました。
新恐竜「トリケ」
前作に引き続き恐竜を仲間にするシステムが採用されており、本作では新たな恐竜「トリケ」が登場します。トリケラトプスをモチーフとしたこのキャラクターは、既存の恐竜たちとは異なる特性を持っており、攻略の新たな選択肢となっています。レトロゲームの説明書保管庫の解説でも「新たな恐竜の相棒としてトリケが登場」と明記されています。
第5章|前作から引き継がれたシステム|冒険島IIとの連続性
本作の基本的なゲームシステムは前作『冒険島II』から大きく変わらず、そのまま引き継がれています。
バイタリティゲージ
時間の経過とともに減っていく体力ゲージ(バイタリティゲージ)は本作でも健在です。フルーツや食べ物アイテムを取得することでゲージが回復し、ゲージがゼロになるとミスになります。このシステムはシリーズの象徴的な要素であり、ゲームに緊張感を与え続けています。
なお本作では「フルーツを100個取ると名人の残数が1UPする」というシステムも追加されており、積極的にアイテムを集める動機付けになっています。
恐竜を仲間にするシステム
前作で初登場した恐竜システムが本作でも引き継がれています。各恐竜が固有の特技を持っており、乗ることでパワーアップした状態で戦える仕組みは変わりません。
アイテムストックシステム
石斧・ブーメランといった武器や恐竜のカードをストックして次のステージに持ち越せるシステムも継続しています。レトロゲームの説明書保管庫によれば「ストックできるアイテムが8種類に増えた」という拡充が行われており、前作より選択肢が広がっています。ただし、コンティニュー時にはストックが引き継がれない仕様はそのままです。
第6章|難易度と完成度|前作より遊びやすく進化
前作『冒険島II』と比較した難易度については、レトロゲームの説明書保管庫の解説にある通り「難易度的にはさらに下がり、遊びやすくなっている印象」という評価があります。初代『冒険島』の難易度の高さで苦労したプレイヤーにとっても、本作は入りやすい仕上がりとなっています。
一方でピコピコ大百科のユーザーレビューでは「ぶっちゃけとても難易度は高いのですが、それだけ遊びがいがある良作です。正直ステージの数はかなりのボリュームです」という声もあり、前作との相対的な比較においての「遊びやすさ」であり、全体として歯応えのある難易度は健在です。
アイテムや恐竜のストックをどのステージで使うか、どのワープゾーンを活用するかといった戦略性も引き続き本作の魅力のひとつとなっています。
第7章|ゲームボーイ版との比較
本作には翌年1993年2月26日に発売されたゲームボーイ版「高橋名人の冒険島III」が存在します。Wikipedia によれば、ゲームボーイ版の海外タイトルは「Adventure Island II: Aliens In Paradise」であり、ファミコン版にはないパスワード機能が導入されています。また2000年6月1日にはニンテンドウパワーでも発売されました。
ファミコン版はコンティニューにパスワードが存在せず、残機が尽きると最初からやり直しとなる仕様ですが、ゲームボーイ版ではパスワードにより途中から再開することが可能となっており、この点で携帯機向けに利便性が向上しています。
第8章|シリーズ後続作品とレトロゲームとしての価値
本作の翌年にあたる1992年1月11日にはスーパーファミコン向けの『高橋名人の大冒険島』(ハドソンのSFC参入第1弾)が発売され、シリーズは次世代機にも展開しました。ファミコンでは1994年6月24日に『高橋名人の冒険島IV』が発売され、これがシリーズのファミコン版最終作となっています。
本作『冒険島III』のファミコン版はバーチャルコンソールへの配信記録が公的ソースで確認されていないため、現在プレイするには実機と実物のカートリッジが必要です。ファミコン末期の1992年に発売されたことから流通量はそれほど多くなく、レトロゲームコレクターの間では箱・説明書付き完品の入手が前期作品と比べてやや難しい場合があります。
シリーズを通じてプレイしたい方にとっては、IとIIに続く流れで本作を体験することで、ゲームシステムの進化と世界観の変化を楽しめる一本です。
まとめ|UFOと宇宙人が舞い降りたアドベンチャーアイランド、その全貌
『高橋名人の冒険島III』は、1992年7月31日にハドソンからファミリーコンピュータ向けに発売された横スクロールアクションゲームです。UFOで襲来した宇宙人にティナをさらわれた高橋名人が、恐竜たちと共に戦うという斬新な設定のもと、「伏せる」アクション・ブーメラン・新恐竜トリケ・8種類に拡充されたアイテムストックなど、前作からの着実な進化が盛り込まれています。
前作IIよりも遊びやすい難易度設定となりながらも、フルーツ100個で1UPするシステムや豊富なボリュームのステージ構成など、やり込み要素もしっかり用意されています。ファミコン末期に年1本ペースで続いた冒険島シリーズの重要な一翼を担った本作を、ぜひシリーズの流れの中で体験してみてください。
本記事に記載の発売日・ゲームシステム・シリーズ情報は、Wikipedia(高橋名人の冒険島の項目)、マグミクス(2020年7月31日付記念記事)、ピコピコ大百科、レトロゲームの説明書保管庫、およびコンシューマーゲーム大辞典に基づいております。
(出典YouTube)
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