『ポパイ』アーケード版(任天堂・1982年)を徹底解説!稼働時期・仕様・遊び方を振り返る

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ゲーム
スポンサーリンク

当時の興奮が蘇る!ゲーム関連作をチェック ▼

映画、TV番組、ライブTV、スポーツを観る【Amazon Prime Video】
スポンサーリンク

※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1982年12月、任天堂からアーケードゲーム『ポパイ』が稼働を開始しました。『ドンキーコング』の流れをくむ固定画面アクションとして登場し、翌1983年にはファミリーコンピュータの同時発売ソフトにも選ばれた一本です。この記事では、アーケード版『ポパイ』の稼働時期、基板や筐体の仕様、ゲームの遊び方、開発の背景、その後の展開までを順番に整理して解説します。昭和後期のゲームセンターを懐かしみたい方も、任天堂の初期アーケード作品に興味がある方も、ぜひ最後までお読みください。

1.『ポパイ』アーケード版とは?基本情報をおさらい

『ポパイ』は、アメリカで1929年に連載が始まった漫画『ポパイ』を題材に、任天堂が開発して発売したアーケードゲームです。ジャンルは固定画面のアクションで、プレイヤーは水兵のポパイを操作し、恋人オリーブが投げ落とすアイテムを集めていきます。

基本的なデータは次のとおりです。

項目内容
タイトルポパイ(POPEYE)
発売元任天堂
開発元任天堂開発第一部
稼働開始1982年12月(日本)
ジャンル固定画面アクション
原作漫画『ポパイ』(エルジー・クリスラー・シーガー)

デザインを手がけたのは竹田玄洋さんで、美術には宮本茂さん、音楽には兼岡行男さんが名を連ねています。プロデューサーは横井軍平さんと岡田智さんです。任天堂開発第一部を中心に制作された作品です。

ゲーム&ウオッチ版とは別内容のゲーム

任天堂のポパイは、1981年にゲーム&ウオッチとしても発売されています。こちらはオリーブが投げる物をキャッチしていく内容で、アーケード版とはゲームの中身が異なります。同じタイトルでも別の作品である点は、押さえておきたいところです。

2.稼働開始は1982年12月 ― 発売時期を整理

アーケード版『ポパイ』の日本での稼働開始は、1982年12月とされています。『ドンキーコング』が1981年に登場し、その後に『ドンキーコングJR.』が続いたあと、1982年の年末に送り出された作品です。

海外でも1982年に展開されています。イギリスとアイルランドでは、アタリ社がライセンスを受けて独占的に販売し、アタリが設計した筐体で稼働しました。日本、アメリカ、ヨーロッパのいずれも1982年中の登場であり、世界でほぼ同時期に広まっていったことがわかります。

なお、海外の資料には稼働日をより早い時期とするものもあり、国や資料によって細かな日付が食い違うことがあります。この記事では、日本での稼働開始を1982年12月として扱います。月までは確認できていますが、日付まで断定できる情報は見当たりませんでした。

同時期の任天堂タイトルとの位置づけ

『ポパイ』は、すでに大ヒットしていた『ドンキーコング』と同じ路線のゲームとして受け止められました。それでも、キャラクターの知名度や原作の雰囲気を生かしたつくりによって、ゲームセンターで存在感を発揮しています。

3.アーケード版『ポパイ』の仕様(基板・筐体・操作系)

ここでは、アーケード版の技術的な仕様を見ていきます。

基板とサウンドの仕様

メインCPUには、ザイログ社のZ80が使われています。動作クロックは4MHzです。サウンドにはゼネラル・インスツルメント社のAY-3-8910が採用され、こちらは2MHzで動作します。出力はモノラルで、画面は横向きのカラーラスターモニターです。

映像面では、前景のキャラクターを高い解像度で表示し、背景を低い解像度で表示する手法が使われています。これによってポパイやブルートといったキャラクターが細かく描かれ、見た目の魅力につながっていました。

筐体の特徴

筐体は、『ドンキーコング』や『ドンキーコングJR.』と同じ設計とされています。専用筐体は青色が目印で、青以外の色の筐体は、ほかのゲームからの転用品であることが多いとされています。

操作は4方向レバーとパンチボタン

操作系は、4方向レバーとパンチボタンが1つという構成です。ここで注目したいのが、ジャンプボタンがない点です。『ドンキーコング』ではジャンプが重要な操作でしたが、『ポパイ』では階段やはしごで上下に移動し、パンチで障害物を壊すという別の遊びが中心になっています。

4.ゲームの流れとルール

3つの画面を順番にクリアする

『ポパイ』は、3種類の画面で構成されています。画面ごとに、オリーブが投げ落とすアイテムが異なります。

  • 1面:ハート(24個)
  • 2面:音符(16個)
  • 3面:「HELP」の文字(24個)

決められた数のアイテムをすべて集めるとクリアで、3つの画面をひととおりこなすと、また最初の画面に戻ります。

高い足場で取るほど高得点

画面は4段の足場で構成されており、上の足場で取るほど高い得点が入ります。安全な下の段で確実に集めるか、危険を承知で上の段を狙うかという判断が、スコアの伸びに直結します。

ミスになる条件

ポパイは、ブルートに捕まったときや、飛んでくる物に当たったときにミスとなります。さらに、落とされたアイテムが画面の下まで届いたあと、一定時間内に拾えなかった場合もミスです。敵を避けるだけでなく、アイテムを拾い続けるテンポも求められるゲームです。

5.個性豊かな敵キャラクターとほうれん草のしくみ

ブルートは直接殴れない

ポパイを追いかけてくるのが、ライバルのブルートです。ポパイを追いかけ回し、下の段へ移動したり、下の段のポパイに手を伸ばしたりします。ポパイが真上にいるときは、ジャンプして殴りかかってくることもあります。

ポパイのパンチでは、通常時はブルートに攻撃できません。パンチで壊せるのは、ブルートが投げるビンなどの飛び道具です。

ほうれん草で形勢逆転

原作でおなじみのほうれん草は、ゲームでも重要なアイテムです。各画面に1つあるほうれん草を取ると、ポパイは短い時間だけ無敵になります。その間、ブルートは逃げ出し、ポパイが体当たりするだけで一時的に倒せます。さらに、オリーブが落とすアイテムの得点が2倍になるため、スコアを稼ぐ最大のチャンスです。

『ドンキーコング』のハンマーに近い役割ですが、得点が倍になる点や、敵が逃げ回る演出は『ポパイ』ならではです。

その他の敵と仕掛け

画面には、意地悪な魔女のシーハッグや、ハゲタカのバーナードも登場します。ビンのほか、ハゲタカやドクロといった危険なものはパンチで壊すことができます。2面では、赤ちゃんのスウィーピーも登場し、原作のにぎやかな雰囲気を感じられます。

1面には、サンドバッグを叩く仕掛けもあります。うまく叩くとバケツが落ち、ブルートの頭に当たれば数秒間動けなくなり、ボーナス得点も入ります。ただ避けるだけでなく、仕掛けを利用して反撃する要素が盛り込まれています。

6.開発の背景 ― 『ドンキーコング』との深い関係

『ポパイ』を語るうえで欠かせないのが、『ドンキーコング』との関係です。もともと任天堂は、ポパイのキャラクターを使ったゲームを作ろうとしていました。しかしポパイのキャラクターを使うことは実現せず、その代わりとして生まれたのが、マリオ、ドンキーコング、ポリーンというオリジナルのキャラクターです。

その後、『ドンキーコング』が成功を収めたことで、任天堂はあらためてポパイのゲーム化に動きました。つまり『ポパイ』は、『ドンキーコング』の誕生のきっかけであると同時に、その成功によって実現した作品でもあります。

原作つきのゲームは、1980年代初めの当時としては珍しい存在でした。ほうれん草や魔女、赤ちゃんなど、原作を思わせる要素がゲームのルールに組み込まれています。

7.その後の展開 ― ファミコン版と海外移植、記録

ファミコンの同時発売ソフトに

1983年7月15日、『ポパイ』はファミリーコンピュータの発売と同時に登場しました。同時発売のソフトは、『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.』『ポパイ』の3本です。ゲームセンターで人気だった作品が、家庭に届けられた形です。

ファミコン版は192キロビットのROMカセットで、価格は3,800円でした。日本国内での売上は約45万本とされています。

海外の家庭用ゲーム機にも移植

海外では、パーカー・ブラザーズがライセンスを受け、Atari 2600、Atari 5200、ColecoVision、Intellivision、コモドール64、TI-99/4Aなど、多くの機種に移植しました。アーケード版の細かいキャラクター表現を家庭用機で再現するのは難しく、機種ごとに多くの調整が必要だったとされています。

アメリカでの人気とハイスコア記録

アメリカでは、1983年4月の業界誌のアーケードチャートで、路上のロケーション部門の1位に入りました。

ハイスコアについては、ベン・ファルズが2011年12月20日に3,023,060点を記録しており、世界記録として登録されています。発売から30年近くたっても、挑戦するプレイヤーがいる点に、本作の奥深さが表れています。

8.まとめ ― 『ポパイ』は初期任天堂アーケードを知るうえで外せない一本

アーケード版『ポパイ』は、1982年12月に日本で稼働を開始した任天堂のアクションゲームです。Z80とAY-3-8910を中心とした基板で動作し、4方向レバーとパンチボタンだけで遊べるシンプルな操作が特徴でした。

ハート、音符、「HELP」の文字を集める3つの画面、パンチで障害物を壊す爽快感、ほうれん草による形勢逆転といった要素は、原作の魅力をうまくゲームに落とし込んでいます。また、『ドンキーコング』誕生のきっかけとなった題材でありながら、その成功を受けて実現したという経緯も、ゲームの歴史を知るうえで興味深いところです。

ファミコン発売時の同時発売ソフトとして、多くの子どもたちの記憶にも残っている『ポパイ』。昭和後期のゲームセンターやファミコン黎明期の空気を知る手がかりとして、今あらためて触れてみる価値のある一本です。

(出典 Youtube)


夜伽のレトロゲームの部屋をもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。