ファミコン『ドラゴンウォーズ』とは?1991年発売のケムコ製3DダンジョンRPGを徹底解説

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

ファミコンのRPGというと国産タイトルを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は海外生まれの本格3DダンジョンRPGが移植されていたことをご存知でしょうか。それが1991年8月9日にケムコから発売された『ドラゴンウォーズ』です。今回は発売日や開発の経緯、ゲームシステムの特徴、当時の評価まで、公的な情報をもとにわかりやすく整理してご紹介します。当時ファミコンでこのソフトを遊んだ方はもちろん、洋ゲー移植のRPGに興味がある方にもぜひ読んでいただきたい内容です。

1.発売日と基本データ

『ドラゴンウォーズ』は1991年8月9日に、ファミリーコンピュータ専用ソフトとしてケムコより発売されたロールプレイングゲームです。定価は6,800円(税抜)で、開発はコトブキシステムが担当しました。セーブ機能にはバッテリーバックアップが搭載されており、長編のダンジョン探索を区切りながら進められる仕様になっています。ジャンルとしては3DダンジョンRPGに分類され、最大7人までのパーティを編成して冒険を進めていく形式が採用されています。

2.原作はアメリカ生まれのRPG

このファミコン版のもとになっているのは、アメリカのインタープレイが開発し、1989年に発売されたパソコン用RPG『Dragon Wars』です。海外ではApple IIやコモドール64向けに発売され、その後さまざまな機種に移植されました。ファミコン版はこの原作をケムコが日本向けに移植したもので、基本的なシステムや世界観はそのまま引き継ぎつつ、音楽や効果音はファミコン向けに新規制作され、戦闘画面の演出にも独自の変更が加えられています。パッケージにも記載されているとおり、原作の権利表記としてインタープレイの名前がクレジットされており、正規のライセンス作品として日本国内向けに販売されていたことがわかります。

興味深いのは、この作品がもともと人気シリーズ『バーズテイル』の第4作として制作されていたという点です。タイトルの使用権に関する事情から発売直前でシリーズ名を外すことになり、それまでほとんど登場していなかったドラゴンの要素を新たにストーリーへ盛り込んだうえで、『ドラゴンウォーズ』というタイトルに変更されたという経緯があります。『バーズテイル』自体は日本での知名度こそ高くありませんが、海外では『ウィザードリィ』や『ウルティマ』と並ぶ人気シリーズとして知られています。もし発売当初の予定どおりシリーズ名を冠していたら、また違った受け止められ方をしていたかもしれないと考えると、なかなか興味深い裏話です。

当時の国内パソコン市場では、スタークラフトという会社からPC-9801版やX68000版の『ドラゴンウォーズ』も発売されていました。同じタイトルでありながら機種ごとにグラフィックの雰囲気が異なっており、ファミコン版とパソコン版を比べて楽しむという遊び方をしていたユーザーもいたようです。ファミコン版はその中でも、家庭用ゲーム機ならではの操作性と演出でこの世界観を体験できる貴重な一本だったと言えるでしょう。

3.物語の舞台と目的

物語の主人公たちは、ディルムンという地方の港町プロトガリーを訪れるところから冒険を始めます。しかし到着早々に侵略の罪を着せられて拘束され、投獄されてしまいます。かろうじてドラゴンの生贄になることは免れたものの、身ぐるみを剥がされたままプロトガリーのスラム街に放り出されてしまうのです。こうした理不尽な扱いの背後にいるのが、この地を裏で支配する存在であるナムターという人物です。プレイヤーは投獄先の町を脱出し、世界各地のダンジョンを探索しながら、ナムターを打ち倒すことを最終目的として物語を進めていきます。

4.キャラクリエイトとスキルポイントシステム

ゲームを始める際には、まず4人のキャラクターを作成します。あらかじめ用意されたデフォルトキャラクターを使うことも可能ですが、能力値や職業を自分好みに設定してオリジナルパーティを組めるのもこの作品の魅力のひとつです。成長の仕組みには、レベルアップ時に得られるポイントを剣術や魔法など好きな項目へ自由に振り分けられるスキルポイントシステムが採用されています。使う機会が少ない武器や魔法のスキルは温存しておき、必要な場面でまとめて振り分けるといった戦略的な育成も可能で、当時の国産RPGとは一味違った自由度の高さが特徴です。

パーティは最大7人まで編成することができ、キャラクター同士の役割分担を考えながら冒険を進めていく点も本作ならではの楽しみ方です。前衛と後衛の配置や、物理攻撃と魔法攻撃のバランスを意識してパーティを組むことで、3Dダンジョン内の強敵にも対応しやすくなります。育成の自由度が高いぶん、同じ4人の初期キャラクターから始めても、プレイヤーごとに全く違う成長曲線のパーティが出来上がるというのも、繰り返し遊びたくなる要素のひとつと言えるでしょう。

5.探索を助けるオートマッピング機能

3Dダンジョンを一人称視点で進んでいく本作では、入り組んだ通路や似たような景色が続く場面も多く、自分の現在位置を見失いやすいという側面があります。そこで搭載されているのが、探索した範囲を自動的に地図として記録してくれるオートマッピング機能です。この機能のおかげで、紙にマッピングをしなくてもある程度スムーズに探索を進められるようになっており、洋ゲー特有の硬派な難易度と快適さのバランスを取った作りになっていると言えるでしょう。一方で重要な情報が会話の中で一度しか語られない場面も多く、聞き逃さないようメモを取りながら進めるプレイスタイルが推奨されるタイトルでもあります。

6.発売当時の評価

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計22点(満点40点)という評価が付けられており、また『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」では15.7点(満点30点)という結果が残されています。数字だけを見るとやや厳しい評価にも感じられますが、これは国内で主流だった王道RPGとは異なる、洋ゲーならではの不親切さや硬派な世界観が影響したためと考えられます。実際に当時のプレイヤーの声としても、ウィザードリィ風の丁寧な案内を期待すると戸惑うものの、暗く重厚な世界観や高難度な戦闘が刺さる人にはしっかり刺さる作品だったという評価が見られます。グラフィックやBGM、ゲームシステムやストーリーはいずれも水準以上とされており、素直な出来の3DダンジョンRPGとして一定の支持を集めていたこともうかがえます。

7.現在の入手方法と中古相場

『ドラゴンウォーズ』はすでに発売から30年以上が経過しているタイトルであり、店頭で新品を見かけることはほとんどありません。現在は中古ゲームショップやフリマアプリ、ネットオークションなどで探すのが主な入手方法になります。相場は状態によって幅がありますが、箱や説明書がそろった美品になるほど価格が上がる傾向にあり、洋ゲー移植というジャンルの珍しさもあって根強い需要があるタイトルです。購入を検討する際は、動作確認済みかどうか、内部のバッテリーバックアップが正常に機能するかどうかを事前に確認しておくと安心です。長期間保管されていたカートリッジはセーブ用の電池が消耗している場合も多いため、必要であれば電池交換を前提に探すのもひとつの方法です。

8.まとめ

『ドラゴンウォーズ』は、1991年8月9日にケムコから発売された、アメリカ生まれの本格3DダンジョンRPGのファミコン移植版です。もともと『バーズテイル』シリーズの1作として企画されていたという成り立ちや、スキルポイントによる自由な成長システム、オートマッピング機能による快適な探索など、当時の国産RPGとは異なる魅力を持つタイトルだったと言えるでしょう。発売から長い年月が経った今でも、洋ゲーRPGのファミコン移植という珍しいジャンルに触れられる貴重な一本として、レトロゲーム好きの間で語り継がれています。当時を知る方も、これから触れてみたいという方も、その独特な世界観をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

(出典 Youtube)


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