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1990年、エポック社からファミコン用ソフトとして発売された「ドラえもん ギガゾンビの逆襲」をご存知でしょうか。ドラえもんシリーズとして初めて本格的なロールプレイングゲームに挑戦した本作は、映画版ドラえもんの登場人物が数多く登場する後日譚的な内容と、ドラゴンクエスト風の戦闘システムが融合した意欲作でした。当時ファミコンでドラクエ系のRPGに親しんでいた世代にとっては、おなじみのキャラクターたちが冒険する姿を自分の手で操作できるという点で特別な一本だったのではないでしょうか。この記事では発売日や基本仕様、ゲームシステムの特徴、ストーリーの流れなどを詳しく紹介していきます。
1.発売日と基本情報
「ドラえもん ギガゾンビの逆襲」は1990年9月14日にエポック社から発売されたファミリーコンピュータ専用ソフトです。定価は6,800円(税抜)で、ジャンルはロールプレイングゲームでした。エポック社が他社製のコンピュータゲーム機向けにドラえもんを題材としたキャラクターゲームを手がけたのはこの作品が初めてで、以降同社は複数のドラえもん関連ソフトを製作していくことになります。また本作は、ドラえもんシリーズとして初めてのRPG作品という点でも記念すべき一本でした。開発段階では「ドラえもん 机の中の冒険」という仮タイトルがつけられていたことも知られており、最終的に現在のタイトルに落ち着いた経緯があります。当時のファミコンソフトとしては標準的な価格帯であり、夏休みが明けた9月という時期の発売だったこともあり、原作ファンや当時のRPGブームに乗った子供たちの間で話題になった作品です。
2.ストーリーの概要
物語は、かつて世界征服を企んで敗れ去った未来人ギガゾンビが、過去にドラえもんたちに倒された悪人たちを復活させ、再び世界征服を目論むところから始まります。ドラえもんたちはギガゾンビの企みに立ち向かいますが、時空の乱流に巻き込まれてバラバラになってしまいます。ドラえもんがたどり着いた先は主人公の部屋で、そこから主人公とドラえもんが力を合わせ、離れ離れになった仲間や秘密道具を探しながら冒険を進めていく構成です。物語の随所には過去の映画版ドラえもん作品を思わせる世界観が数多く盛り込まれており、後日譚的な位置づけとして原作ファンも楽しめる作りになっています。冒険の舞台は複数のエリアに分かれており、魔界を思わせる世界や海底の世界、地底の世界など、映画版でおなじみの舞台をモチーフにしたステージを順番に攻略していく流れになっています。主人公はゲームオリジナルのキャラクターで、性別を選択できますが、ストーリーや能力値に違いはなく、プレイヤーが好きな方を選べる仕様です。
3.独自のゲームシステム「ドラやき」
本作最大の特徴は、秘密道具とお金の役割を兼ねた「ドラやき」というアイテムを軸にしたシステムです。秘密道具を使用する際には一定量のドラやきを消費する仕組みになっており、いわば通貨とMPを兼ねた存在としてゲーム全体の進行に深く関わってきます。ドラやきは冒険を進めるとその戦果に応じてドラミちゃんからもらうことができ、各町や村にある交換所でさまざまなアイテムと交換することも可能です。また町に着くとドラミちゃんを呼び出すことができ、回復やセーブ、そしてドラやきの補充を行えるという、便利で親しみやすいシステムが採用されています。秘密道具そのものは誰でも使用可能で、使い切って無くなることはなく、あくまでドラやきという形でコストを支払う点がユニークです。
キャラクターの成長面では、「ゆうき」と呼ばれる経験値のような数値が上昇するにつれ能力値も伸びていきますが、特に主人公・ドラえもん・のび太はレベルが上がるにつれて伸び幅が大きくなっていく設計です。最終レベルである60に到達すると、雑魚敵を一撃で倒せるほどの強さになるなど、レベルを上げること自体にも大きな達成感が用意されています。ジャイアンについては「ちから」と「がまん」といった専用の能力値が用意されているなど、キャラクターごとの個性も細かく作り込まれている点が特徴です。
4.登場する秘密道具とキャラクター
作中では「どこでもドア」をはじめとするおなじみの秘密道具が数多く登場し、フィールドの移動や謎解きに活用されます。「タケコプター」のように使用できる場面が特定の世界に限定されている道具もあり、探索の幅を広げつつも一定の制約を設けることでゲームバランスが保たれています。仲間となるキャラクターには原作でおなじみの面々が名を連ねており、それぞれが物語の途中で合流したり、一時的に離脱したりしながら冒険をともにしていきます。たとえば海底を舞台にしたエリアを攻略した段階で、スネ夫がラジコンの改造を理由にパーティから離脱する場面が用意されているなど、原作キャラクターらしいエピソードも各所に散りばめられています。装備品についても特殊な効果を持つものはなく、数値の優劣によってシンプルに強さが決まる仕様となっており、宝箱を探索しながら着実に戦力を整えていく王道のRPGらしい楽しみ方ができる作品です。
5.探索とダンジョン攻略の楽しみ方
本作はフィールドを移動しながら町や村を巡り、各エリアの最奥にあるダンジョンを攻略していく流れが基本になります。地底を舞台にしたエリアの最終ダンジョンでは最上階でドラミちゃんを呼び出すことができ、道のりが長いぶんボス戦の直前に回復とセーブができる貴重なポイントとして重宝します。宝箱は町の民家などにも数多く配置されており、装備品やアイテムを集めながら着実に戦力を整えていく探索要素も本作の魅力のひとつです。全滅してしまっても直前に立ち寄った町に戻されるだけで、所持しているドラやきが減るといったペナルティは無く、初めてRPGに触れる子供でも安心して遊べるよう配慮された作りになっている点も見逃せません。ポケットと呼ばれる収納にはアイテムを格納できますが、戦闘中は使用できない点には注意が必要です。こうした細かなルールの積み重ねが、当時のプレイヤーにとって遊びやすさにつながっていたといえるでしょう。
6.発売当時の評価とまとめ
発売当時のゲーム雑誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計25点(満40点)という評価がつけられており、決して満点評価ではなかったものの、アニメ・漫画原作のゲームとしては骨太なシステムを備えた一本として一定の存在感を残しました。ドラクエ風の戦闘やドラやきを軸にした独自のシステム、そして映画版の世界観を踏まえたストーリー展開は、当時のドラえもんファンにとって新鮮な体験だったのではないでしょうか。魔界や海底、地底といった複数のエリアを巡りながら仲間を集め、レベルを上げてラストダンジョンへと挑む王道の構成は、今遊び返しても十分に楽しめる完成度を持っています。「ドラえもん ギガゾンビの逆襲」は、ドラえもんシリーズ初のRPGという歴史的な位置づけとともに、令和の今振り返っても味わい深い一本といえるでしょう。当時ファミコンでこの作品に触れた世代にとっては、懐かしさとともにもう一度プレイしてみたくなる一本ではないでしょうか。
(出典 Youtube)
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