【ファミコン】東方見文録とは?1988年ナツメ発売の伝説的カルトアドベンチャーを徹底解説

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ゲーム
スポンサーリンク

当時の興奮が蘇る!ゲーム関連作をチェック ▼

映画、TV番組、ライブTV、スポーツを観る【Amazon Prime Video】

※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1. 東方見文録の基本情報

『東方見文録(とうほうけんぶんろく)』は、1988年11月10日にナツメから発売されたファミリーコンピュータ用ソフトです。ジャンルはアドベンチャーゲームで、パッケージには「ニューウェーブ・サイケデリック・アドベンチャー」という独特なキャッチコピーが記されていました。

タイトルを見て、マルコ・ポーロの旅行記として知られる「東方見聞録」を連想する方も多いはずですが、本作のタイトルは「東方見聞録」ではありません。「東方見文録」という漢字表記は、実は本作の主人公の名前そのものを指しています。この紛らわしさもあって、発売から長い年月が経った今でも名前を間違えて記憶している人が少なくない作品です。

そしてもう一つ重要なポイントとして、本作はナツメにとって記念すべき第一作目、いわゆるデビュー作にあたります。コナミの開発者が独立して立ち上げた会社がナツメであり、その船出を飾ったのがこのアドベンチャーゲームでした。今でこそ多彩なジャンルのゲームを手がけるメーカーとして知られていますが、その原点がこの一本にあると考えると感慨深いものがあります。

2. ゲームの舞台とストーリーの概要

物語の主人公は、東南アジア大学歴史工学部旅行学科に在籍する4回生、その名も「東方見文録」です。彼はシルクロードにおける東西貿易に強い関心を持ち、歴史上の人物であるマルコ・ポーロを深く敬愛する青年として描かれています。頭脳は明晰である一方、性格には少々癖があり、いわゆるマッドサイエンティスト的な一面も持ち合わせているキャラクターです。

彼は独自に発明したタイムマシンを使い、1275年のヴェネツィアへとタイムスリップします。目的は、憧れのマルコ・ポーロに会うこと、そして「黄金の国ジパング」と呼ばれていた当時の日本を自分の目で確かめ、一儲けすることでした。

一方その頃、マルコ・ポーロは父ニコロと共に、フビライ・ハーンの命によってキリスト教を伝えるべく元の国へ向かう船旅の途中でした。そこへ見文録が突然現れたことで父ニコロは腰を抜かしてしまい、歩けなくなってしまいます。やむを得ず、見文録がマルコに同行し、元の国を目指して共に旅を続けていくことになる、というのが物語の導入です。

マルコ・ポーロは見文録とは対照的に、礼儀正しく実直な性格の青年として描かれており、破天荒な見文録との掛け合いも本作の見どころのひとつになっています。

3. システム面の特徴:キャラクター切り替え式コマンドアドベンチャー

本作は、任天堂から発売されていた「ふぁみこんむかし話」シリーズと同様に、状況に応じて操作キャラクターを切り替えながら進めていくコマンド選択式のアドベンチャーゲームです。プレイヤーは「いどう」「みる」「はなす」といった複数のコマンドを駆使し、見文録とマルコ・ポーロを使い分けながら物語を進行させていきます。

物語全体は全5章という構成で、進行はほぼ一本道タイプとされており、アドベンチャーゲームとしての難易度自体はそれほど高くありません。ただし、選択肢を誤るとあっさりゲームオーバーになってしまう場面もあり、油断は禁物です。

続きから再開する際には、当時のファミコンソフトによくあった独自のパスワードシステムが採用されていました。パスワードは複数のマークの組み合わせによって表現されており、章ごとに異なる組み合わせが用意されています。

演出面ではアニメーションを多用しており、当時のファミコンソフトとしては技術力の高さがうかがえる作り込みがなされていた点も特徴です。状況に応じてキャラクターを切り替えて場面を展開していく仕組みは、見た目以上に手が込んだシステムだったと評価されています。

4. 個性的なビジュアルとパッケージイラスト

本作のパッケージイラストを手がけたのは太田螢一さんです。強烈なインパクトを放つそのビジュアルは、発売当時から店頭で異彩を放っており、内容の独特さと相まって本作を印象づける大きな要素となりました。

ゲーム中のグラフィックについても、デフォルメされたキャラクターが丁寧に描き込まれており、単なる「際物」では終わらない作り込みの丁寧さがうかがえます。取扱説明書にも同様のタッチのイラストが多数掲載されており、世界観の統一感を演出していました。

5. 物語の展開とカルト的な人気の理由

本作が長年にわたって語り継がれている最大の理由は、その独特すぎる世界観と、衝撃的な結末にあります。見文録とマルコ・ポーロの旅は、史実であるマルコ・ポーロの足跡を下敷きにしながらも、随所に不条理なブラックユーモアやシュールな演出が盛り込まれており、プレイヤーを置き去りにしかねないほどの独自路線を突き進んでいきます。

物語終盤、日本へ辿り着く直前というタイミングで、見文録は早とちりからタイムマシンを用いて神風特攻隊を呼び出してしまいます。この行動によって元軍は壊滅するものの、結果的にマルコの命まで奪ってしまうという展開になります。それにもかかわらず、見文録は自らの行為を正当化するモノローグを残すという、なんとも後味の悪い流れが待ち受けています。

その後、時を侵した罪人とみなされた見文録は「時の団地」と呼ばれる場所に流れ着き、そこで一生を過ごすことになります。新入り歓迎パーティーと称して、住人たちと共に黄金風呂に無理やり入れられたことをきっかけに発狂してしまうという、非常にインパクトの強いエンディングを迎える点も、本作が「トラウマゲー」として語り継がれる所以です。

こうした唐突かつ強烈な展開は、発売当時のファミコンソフトとしては異例ともいえるもので、後年になってから改めて「バカゲー」「奇ゲー」として再評価される流れにつながっていきました。ゲーム雑誌などでも、ナツメ=個性派メーカーというイメージを決定づけた作品として紹介されることが多く、シナリオの奇抜さとは裏腹に、ゲームシステム自体は堅実に作られている点も含めて、独自の立ち位置を確立した一本といえるでしょう。

6. 本作がその後の作品に与えた影響

見文録とマルコ・ポーロというキャラクターを切り替えながら進行するシステムは、後にナツメから発売された『アイドル八犬伝』にも流用されています。デビュー作で培ったノウハウが、次の作品にもしっかりと受け継がれていたことがわかります。

また、後年発売されたナツメのロールプレイングゲーム『メダロット4』にも、本作の主人公を彷彿とさせる「トウホウケン ブンロク」という名のキャラクターが登場しており、往年のファンに向けたユーモラスな小ネタとして扱われています。こうした形で本作の存在が後年の作品にも影を落としている点は、長くファンに愛されてきた証といえるでしょう。

7. まとめ

『東方見文録』は、1988年11月10日にナツメから発売されたファミコン用アドベンチャーゲームであり、同社の記念すべきデビュー作です。マルコ・ポーロの旅行記を下敷きにしながらも、独自の解釈と不条理な展開を盛り込んだストーリー、キャラクターを切り替えながら進めるコマンド選択式のシステム、そして強烈な印象を残すエンディングなど、随所に個性が光る一本となっています。

発売から長い年月が経った現在でも、レトロゲームファンやカルトゲーム愛好者の間で語り継がれ続けている本作。当時のファミコンソフトが持っていた自由な作り手の熱量を感じられる作品として、今なお色褪せない魅力を放っています。

(出典 Youtube)


夜伽のレトロゲームの部屋をもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。