ファミコン『ジャウスト』完全攻略ガイド:ハル研究所が放った異色の「鳥上決戦」アクションを徹底解説

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1986年。ファミリーコンピュータ(ファミコン)が空前のアクションゲームブームに沸く中、一風変わった操作感と中毒性の高いゲーム性でコアなファンを熱狂させた一作がありました。その名は『ジャウスト(JOUST)』。

発売元は、後に『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』を生み出す名門ハル研究所(HAL研究所)。 本作は、1982年にウィリアムズ社がアーケードで稼働させた名作の移植版であり、「ダチョウに乗った騎士が槍で戦う」というファンタジックかつシュールな設定、そして「慣性を制御する」という独特の浮遊アクションが融合した、他に類を見ない固定画面アクション(広義のシューティング要素を含む)です。

今回は、レトロゲーム市場でも「知る人ぞ知る良作」として語り継がれる本作を深掘りし、その魅力、システム、攻略のポイント、そして現代の『スマブラ』にも通じる対戦の奥深さまで徹底解説します。

1. 『ジャウスト』(1986年)の基本スペックと歴史的背景

まずは、本作の基本情報を整理し、当時のファミコン市場における立ち位置を確認しましょう。

項目詳細内容
タイトルジャウスト (JOUST)
発売日1986年11月10日
ハードファミリーコンピュータ(ROMカセット)
メーカーハル研究所 (HAL Laboratory)
ジャンル固定画面アクション(Jousting Action)
価格4,900円(当時)

ウィリアムズの名作をハル研が魂の移植

1980年代前半、全米を席巻したアーケードゲーム『ジャウスト』。その移植を任されたのが、当時の技術集団であったハル研究所でした。ファミコンの制約の中で、アーケード版の独特な浮遊感とスピーディーな展開をどこまで再現できるかが焦点でしたが、結果としてハル研は「ファミコン版ならではの遊びやすさ」を加えた見事な移植を実現しました。


2. ゲームの目的:ダチョウを駆り、敵騎士を「上から叩け」!

本作のルールは極めてシンプルです。プレイヤーはダチョウに乗った騎士を操作し、画面内の足場を飛び回りながら、同じく鳥(ハゲワシ)に乗って襲いかかってくる敵騎士をすべて撃破するのが目的です。

勝利の絶対条件は「高度」

本作のバトルにおいて、勝敗を決めるのは「相手より高い位置にいるかどうか」です。

  • 勝利: 相手よりもわずかに高い位置で接触すれば、敵を突き落とすことができます。
  • 敗北: 相手より低い位置で接触すると、こちらが突き落とされて残機を失います。
  • 相打ち: ちょうど同じ高さでぶつかると、お互いに弾き飛ばされます。

この「一瞬の高度の奪い合い」が、シンプルながらも手に汗握る心理戦を生み出します。


3. システムの特徴:ボタン連打が生む「慣性」のドラマ

『ジャウスト』を唯一無二の存在にしているのが、その操作体系です。

① パタパタ羽ばたく「羽ばたきボタン」

本作には「ジャンプ」ボタンはありません。あるのは「羽ばたき」ボタンです。ボタンを連打することで鳥が羽ばたき、高度を上げます。連打を止めれば重力に従って下降します。

この「連打による高度維持」が、絶妙な浮遊感と、思い通りにいかないもどかしさを生んでいます。

② 独特の「慣性」と「ループ」

自機には強い慣性が働きます。急に止まることはできず、画面端を通り抜けると反対側から現れる「ループ構造」になっています。これを利用して、画面右端から左端の敵の背後を突くといったトリッキーな動きが可能になります。

③ 「卵」の回収を忘れるな

敵騎士を突き落とすと、敵は「卵」に変わって落下します。この卵を放置しておくと、やがて孵化して強力な騎士として復活してしまいます。突き落としたら即座に卵を回収する、この「二段構え」の作業がゲームにリズムを与えています。


4. 敵キャラクターとギミック:ステージを彩る恐怖の存在

ステージが進むにつれ、敵の種類や環境が変化し、プレイヤーを追い詰めます。

  • バウンド・バウンサー(赤騎士): 最も基本的な敵。動きは緩やか。
  • ハンター(白騎士): 積極的な高度取りを仕掛けてくる、中盤の強敵。
  • ロード・ラヴァ(青騎士): 恐ろしいスピードで画面を縦横無尽に駆け巡る最強の騎士。
  • テリトリー(プテラノドン): 1つのステージに長く留まりすぎると現れるタイムアップキャラ。画面を高速で飛び回り、一瞬の隙を突いてホームズ(自機)を仕留めに来ます。
  • 溶岩の海と「手」: 画面下部は溶岩になっており、低空を飛びすぎると溶岩から「火の精(あるいは手)」が現れ、自機を水中(溶岩中)へ引きずり込みます。

5. 攻略ガイド:空中戦を制するための5つの高等戦術

本作を攻略し、ハイスコアを目指すための必須テクニックを解説します。

① 「小刻みな連打」による高度維持

ボタンを大きく連打するのではなく、一定のリズムで「パタパタ」と小刻みに叩くことで、一定の高度をキープしやすくなります。敵より1ドットでも高い位置にいることが生存への近道です。

② 足場の裏側を賢く使う

敵は直線的にこちらを目指してくることが多いです。足場の影に隠れ、敵が通り過ぎた瞬間に上昇して上を取る「伏兵作戦」は非常に有効です。

③ 画面ループの活用

画面右に消えて左から出る「ワープ」は、敵を撹乱する最大の武器です。敵が右に寄っているなら、あえて右に消えて左から急襲しましょう。

④ 卵の回収ルートを計算する

敵を倒した後、卵がどこに落ちるかを予測して移動します。特に、足場の角で倒すと卵が予期せぬ方向へ弾むため、常に着地点を先読みする動きが求められます。

⑤ プテラノドンの倒し方

最強の敵プテラノドンですが、実は「口(くちばし)の先」に正確に槍を合わせることで倒すことができます。非常にリスクは高いですが、倒せば高得点となるため、上級者への登竜門と言えるでしょう。


6. 二人同時プレイの真髄:協力か、それとも裏切りか

『ジャウスト』の真の面白さは、二人同時プレイにあります。

共闘のメリット

二人で役割分担をし、一人が敵を突き落とし、もう一人が卵を回収する連携プレイは非常に効率的です。ステージ間には「サバイバル・ボーナス」があり、お互いに倒さずにクリアすると高得点が入ります。

「殺り合い」への変貌

しかし、本作では味方同士でも「高度」の判定が生きています。つまり、うっかり(あるいは意図的に)相方の頭を踏めば、相方を突き落としてしまうのです。

協力していたはずが、いつの間にかどちらが上に立つかの内戦に発展する。この「友情破壊ゲー」としての側面は、現代の『大乱闘スマッシュブラザーズ』におけるカオスな対戦の原点とも言える楽しさを持っています。


7. グラフィックとBGM:シンプルゆえの機能美

視認性に優れたドット絵

ファミコン版『ジャウスト』のグラフィックは、背景を黒一色にすることで、キャラクターや足場の視認性を極限まで高めています。これにより、激しい空中戦の中でも自分の位置を失念することがありません。ダチョウの脚の動きや、羽ばたく際のアニメーションも非常に細かく描かれています。

緊迫感を煽る効果音

本作には豪華なBGMはありません。響くのは、鳥の羽ばたき音、敵を突き落とした時の「キィーン」という金属音、そして卵を回収した時の報酬音。このミニマルな音作りが、かえって「一撃死」の緊張感を引き立て、プレイヤーをゲームの世界に没入させます。


8. 現代における『ジャウスト』の価値と『スマブラ』への影響

発売から約40年。本作が今なお再評価されている理由は、その革新的なアクション性にあります。

『スマブラ』プレイヤー必見のルーツ

実は、任天堂の『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズには、本作をオマージュしたステージや要素が含まれていることがあります。また、「ジャンプを繰り返して高度を保つ」「相手の頭上を取る」という格闘ゲーム的な駆け引きの基礎が、この1986年の『ジャウスト』に既に完成されていたことは驚嘆に値します。

入手方法とプレイ環境

実機カセットは、レトロゲームショップやネットオークションで比較的容易に入手可能です。ハル研究所の初期作品としてコレクション価値も高く、1,500円〜3,000円程度(状態による)で手に入ります。

また、海外では様々なレトロゲームコレクションに収録されており、現代のハードでも遊ぶ機会は意外と多いタイトルです。


9. まとめ:今こそ「羽ばたきボタン」を連打せよ!

『ジャウスト』(1986年)は、ハル研究所がファミコンというキャンバスに描いた、最もユニークでストイックな空中戦アクションでした。

  • 「高度こそ正義」というシンプルかつ奥深いルール
  • 慣性と重力を制御する独特のパタパタアクション
  • 二人プレイが生む協力と裏切りのドラマ

これらは、現代の洗練されたゲームに慣れたプレイヤーにとっても、新鮮な驚きと挑戦を与えてくれるはずです。

もしあなたが、レトロショップの棚でハル研のロゴが入った本作を見かけたら、ぜひ救い出してください。電源を入れ、羽ばたきボタンを連打し始めたその瞬間、あなたは時を超えて「騎士」となり、ダチョウと共に無限の空へと飛び立つことになるでしょう。


10. 最後に:あなたの『ジャウスト』の思い出は?

この記事を読んで、久しぶりに相方の頭を(間違えて)踏みたくなった方も多いのではないでしょうか。

  • 「プテラノドンが出てきた時の絶望感が忘れられない」
  • 「友達と協力するつもりが、いつも喧嘩になった」
  • 「あのパタパタいう羽ばたき音が今でも耳に残っている」

そんな思い出はありましたでしょうか?

もし、「卵が孵化するまでの正確な時間を知りたい」や「全ステージをクリアするための安全地帯をもっと詳しく」といったリクエストがあれば、次回はさらに深い「ジャウスト研究読本」を作成することも可能です。

「騎士よ、槍を構えよ。空の覇者は一人でいい!」

あなたの羽ばたきが、ハイスコアの風を巻き起こすことを願っています。

(出典 Youtube)