※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。
1985年9月27日、ジャレコから1本のファミコンソフトが発売されました。タイトルは『シティコネクション』。世界各国のハイウェイを舞台に、パトカーから逃げながら道を塗りつぶしていくという、当時としては異色の発想で作られたカーアクションゲームです。主人公が女性という点でも話題を呼んだ本作について、発売日や仕様、ゲーム内容を整理しながら紹介します。
1.シティコネクションとはどんなゲームか
『シティコネクション』は、ジャレコが開発し1985年にアーケード向けとして稼働させた横スクロールアクションゲームを、同年のうちにファミコン用ソフトとして移植した作品です。ジャンルは横スクロールアクションに分類されますが、実際のゲーム性はパックマンのようなドットイート方式をアレンジしたもので、画面上の足場(ハイウェイ)をクルマで走って塗り替えていくという独特のルールを採用しています。
当時のファミコンソフトの主人公は男性キャラクターが大半を占めていましたが、本作はカリフォルニア生まれの15歳の少女・クラリスを主人公に据えており、ファミコン用ゲームとして初めて女性主人公を採用した作品として話題になりました。
2.発売日と基本情報
『シティコネクション』ファミコン版の発売日は1985年(昭和60年)9月27日で、発売元はジャレコです。もととなったアーケード版は同年7月に稼働しており、わずか2カ月ほどでファミコンへの移植が行われたことになります。ROMカセットの容量は256キロビットで、当時のファミコンソフトとしては標準的な規模でした。同年にはMSX版も発売されています。
ジャンルは横スクロールアクションゲームで、操作方法は十字キーと2つのボタン(ジャンプボタン、オイルボタン)を使うシンプルな構成です。派手な演出こそありませんが、独特の操作感と塗りつぶしのルールが本作最大の特徴となっています。
3.主人公クラリスとクラリスカーの設定
主人公のクラリスは、カリフォルニア生まれの15歳の少女という設定です。理想の男性を探して世界中を駆け回るというユニークなストーリーが用意されており、愛車である「クラリスカー」を操って各国のパトカーをかわしながらハイウェイを走破していきます。
クラリスカーは設定上、V型8気筒・排気量7リッターのツインターボエンジンをミッドシップに搭載した4WDS(四輪駆動・四輪操舵)のモンスターマシンとされていますが、外見のモチーフはホンダ・シティの初代AA型がベースになっているといわれています。ジャンプ機能を備えているため、上の段のハイウェイへ飛び移ることも可能です。
4.ゲームシステムとルール
ゲームの目的は、4段に分かれたハイウェイをすべてクラリスカーで走り、白色に塗り替えることです。クラリスカーは自動的に前進し続け、十字キーの左右操作で方向転換を行いますが、慣性が働くため反転時には減速が発生します。ジャンプボタンで別の段へ飛び移ったり、敵や障害物を回避したりできますが、方向転換中はジャンプができないという癖のある操作性が特徴です。
道路に落ちているオイル缶を拾うと武器としてストックでき、オイルボタンでパトカーにぶつけて攻撃することが可能です。オイル缶を当てられたパトカーはスピンし、そこへ体当たりするとボーナス得点が入ります。また、ステージ中に出現する風船を3個集めると、別のステージへワープする仕組みも用意されています。
クラリスカーの残機は開始時点で3台、得点が10,000点と30,000点に達するごとに1台ずつ追加されます。単純なルールながら、端の部分がなかなか塗りきれないことや、操作に慣れるまで時間がかかることから、1面すらクリアできずに投げ出すプレイヤーも少なくなかったといわれています。
5.登場する敵キャラクターたち
本作に登場する敵は、大きく分けてパトカー、おじゃまネコ、タケノコの3種類です。パトカーは各国でクラリスカーを追いかけ回す存在で、国によって見た目のデザインは異なるものの行動パターンは共通しています。ジャンプ機能を持たないため、ハイウェイに隙間があると下へ落下してしまう点が弱点です。
おじゃまネコは路上でチェッカーフラッグを持って現れる正体不明のキャラクターで、接触すると童謡「猫踏んじゃった」がBGMとして流れ、1ミスとなってしまいます。オイル缶による攻撃は効かず、ジャンプで避けるか画面外へスクロールアウトさせるしか対処法がありません。
タケノコは同じ段に長時間とどまっていると地面からにょきにょきと生えてくる障害物で、こちらもおじゃまネコと同様にオイル缶が通用せず、避けることでしか対処できません。単純な操作性の中に、こうした個性的な敵キャラクターが緊張感を生み出しています。
6.ステージ構成と舞台となる国々
ファミコン版およびMSX版は、全6ステージという構成になっています。舞台となるのは1面がアメリカ、2面がイギリス、3面がフランス、4面がドイツ、7面がインド、9面が日本という順番で、それぞれの国の観光名所を背景に取り入れた美しいグラフィックが特徴です。ニューヨークの夜景やドイツの山や湖など、各国らしい風景を楽しめる点が本作の見どころのひとつになっています。
なお、MSX版はハードウェアの性能上、横スクロールが再現できなかったため、画面の端までクラリスカーを走らせると画面が切り替わる方式に変更されているなど、機種ごとに違いが見られます。
7.BGMの魅力
『シティコネクション』のBGMは、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」をアレンジしたものが採用されています。共通の曲調をベースにしながら、ステージごとに異なるアレンジが施されており、耳に残りやすいメロディが本作の印象を強く残す要素のひとつとなっています。当時のゲーム誌でも、グラフィックとあわせて音楽面を評価する声が多く見られました。
なお、本作の音楽制作は『フォーメーションZ』(1984年)も手がけた渥美徳弘氏が担当しており、当時のジャレコ社長であった金沢義秋氏は、本作をジャレコ自身が開発した最初のタイトルと位置づけています。
8.移植版の展開
『シティコネクション』は発売から現在に至るまで、多くのハードへ移植・配信されてきました。2003年にはPlayStation用ソフト『ジャレココレクション Vol.1』に収録され、2008年にはWiiのバーチャルコンソール、2010年にはプロジェクトEGG、2013年にはニンテンドー3DSのバーチャルコンソール、2017年にはWii Uのバーチャルコンソールでそれぞれ配信されています。
アーケード版についても、2014年にPlayStation 4向け、2018年にNintendo Switch向けにアーケードアーカイブスとして配信が開始されました。さらに2019年にはNintendo Switchの「ファミリーコンピュータ Nintendo Classics」にも収録され、2023年にはメガドライブへの新規移植も発表されています。
こうした継続的な展開の背景には、2013年よりジャレコ作品のライセンスを保有している企業「株式会社シティコネクション」の存在があります。同社の社名は本作に由来しており、企業ロゴにはクラリスカーのシルエットがあしらわれるなど、本作への愛着がうかがえます。
9.まとめ
『シティコネクション』は、1985年9月27日にジャレコから発売されたファミコン用カーアクションゲームです。世界各国のハイウェイを舞台に、女性主人公・クラリスが愛車クラリスカーを操ってパトカーから逃げ回るという独自の世界観と、ドットイート方式を取り入れた塗りつぶしルールが大きな特徴となっています。
癖のある操作性ゆえに好みが分かれる作品ではあるものの、美しい背景グラフィックや印象的なBGM、個性的な敵キャラクターなど、随所にジャレコらしいこだわりが感じられる一本です。発売から40年近く経った現在もさまざまなハードで遊べる環境が整っているため、当時を知らない世代にとっても触れやすいレトロゲームのひとつといえるでしょう。
(出典 Youtube)
👾 GAME LINK SYSTEM | 5サイト横断リンク
この記事とあわせて読みたいゲームネタ
夜伽のレトロゲームの部屋をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
